2017年に引き続き2018年も多くの完全ワイヤレスイヤホンが登場しそうです。米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市CES2018でもたくさんの新製品が発表されました。今後さらに市場が拡大し、より高性能で進化した製品が登場する可能性がある、非常に注目度の高いジャンルですね。そこで今回はCES2018で発表された完全ワイヤレスイヤホンをまとめて紹介していきたいと思います。
Jabra「Elite 65t」「Elite Active 65t」
高品質なBluetoothヘッドセットで有名なJabraからは、Elite 65tとElite Active 65tが発表されました。どちらもSiri/Google Now/Alexaといった音声アシスタント機能に対応したスマートイヤホンになります。
JabraはすでにElite Sportというスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホンを発売しています。心拍センサーや外音取り込み機能を備える上に、NFMIも搭載で非常に高機能なイヤホンですが、その分価格も少し高めです。この2機種はElite Sportをより手の届きやすい価格まで抑えた普及モデルという位置付けでしょうか。
Elite 65tはワークアウト系の機能を省略し日常使いに最適なモデルになっています。イヤホンを使った通話で、風切り音やボワボワしたノイズが気になるといった経験をした人も多いと思いますが、このElite 65tにはそれを削減するWind Noise Reduction機能が搭載。Bluetooth 5.0対応とIP55の防塵防水機能搭載で、安定した接続・通話品質といった完全ワイヤレスイヤホンの基本機能を高めたベーシックモデルといえそうです。
Elite Active 65tはアクティブユーザー向けにワークアウト系の機能を追加したモデル。Elite Sportにはある心拍センサーは搭載されていませんが、加速度センサーを搭載し「Jabra Sound+」アプリを使ったワークアウトの連携が可能。Elite 65t同様、Bluetooth 5.0が採用され、IP65の耐汗/耐水/防塵性能も備えています。
どちらも連続使用可能時間は約5時間。ケース併用で2回充電することが可能で、合計15時間の利用が可能です。発売時期と価格については、Elite 65tは2月中旬で169.99ドル、Elite Active 65tは189.99ドルで4月中旬予定となっています。
2018/7/1追記:どちらのモデルも日本で正式発売になりました。Elite 65tは24,980円、Elite Active 65tは26,870円で販売されています。Amazonの音声アシスタントAlexaへの対応はどちらも7月後半になる予定。音声アシスタント搭載の完全ワイヤレスイヤホンはあまり存在しませんので、これは期待できるモデルですね。
ソニー「WF-SP700N」
WF-1000Xに続くソニーの完全ワイヤレスイヤホン第二弾となるモデルがWF-SP700Nです。Bluetoothイヤホンとしては世界で初めて、ノイズキャンセリング機能と防滴性能を両立したイヤホンとなります。主にフィットネスやスポーツなどのアクティブな利用シーンを想定されたアイテムで、装着性を高めるためのデザインも採用されています。詳細は別記事にまとめていますので、よろしければどうぞ。
ソニー SONY 完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000X : Bluetooth対応 左右分離型 マイク付き 2017年モデル ブラック WF-1000X B
Monster「AirLinks Elements」「AirLinks iSports」
Monsterと言えば音楽経験者にとっては有名な高品質ケーブルメーカーですが、最近はイヤホンやヘッドホンの開発販売にも積極的ですね。そんなMonsterの完全ワイヤレスイヤホンですが、独自の音声アシスタント機能「Monster Talk」を搭載し、音声による操作で音楽の再生や楽曲・アーティストの検索が可能になります。
Elementは宝石をモチーフにしたファッション性が高いアクセサリーのようなデザインが特徴。充電ケースもジュエリーボックスのような佇まいです。一方のiSportsはよりアクティブに使えるようなモデル。詳細なスペックは明らかになっていませんが、高い耐汗・耐水性能を持っているようです。
どちらのモデルもRF回路とアンテナ設計の工夫により、音途切れなどを抑制して接続の安定性が期待できるようです。連続使用可能時間が4時間(ケース併用で3回分、計16時間)と長めなのもポイント。発売予定は2月頃で、価格はElementsが249.95ドル、iSportsが199.95ドル、20ドルの紛失保険も提供されるようです。
パイオニア「SE-C8TW」
パイオニアが発売予定のSE-C8TWは6mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。本体表面の質感が少し不思議な感じになっていますが、これはハウジング全体がシリコンスリーブで覆われているためで、滑りにくくしたりフィット感を高める効果があるようです。音を良くするためにドライバーの構造を工夫したという事で、音質にも期待が持てそう。
スペック的にはBluetooth 4.1採用でSBC/AACのコーデックに対応、SiriやGoogleアシスタントといった音声アシスタント機能の起動にも対応します。バッテリー持続時間が約3時間(ケース併用で2回分、計9時間)と平均的なものですが、販売予定価格が価格は99.99ドルと比較的低価格なため、手を出しやすいモデルになりそうです。
2018/3/23追記:正式な発売がアナウンスされました。販売時期は4月上旬、価格は\15,000円前後になるようです。
JVC「HA-ET900BT」
JVCのブランド初となる完全ワイヤレスイヤホンHA-ET900BTはスポーツでの利用を想定したモデル。特徴はその本体形状で、「ピポットモーションフィット」と呼ばれるソフトラバー製の羽状のパーツが付いています。これが耳のくぼみにはまり込む事で耳からの脱落を防ぐようです。他にもふくらみを持たせたハウジング背面や、本体が耳に対して垂直になる装着方法といったように、いかにスポーツ中にイヤホンが落ちずに快適に使用できるかに特化したモデルのようですね。
左ユニットには通話マイクと操作ボタンが内蔵され、専用アプリを使うことで、バッテリー残量の10段階表示、フラット/バス/クリアの3つのサウンドモード選択、イヤホンの位置検索機能などが利用可能。連続再生時間は約3時間(ケース併用で2回分、計9時間)となっています。
IPX5の防滴性能はありますが、対応コーデックが恐らくSBCのみというのが少々残念な点。ただ前述の通りスポーツ特化モデルのため、音質よりも快適性や落ちにくさを重視した結果かなと思います。イヤーピースは、外部の音が聞き取りやすい「オープンタイプ」と、一般的なカナル型の2種類が付属。アメリカにて149.95ドルで3月ごろの発売を予定しています。
追記:販売開始されました。
限定品やTWS専用イヤーチップの展示も
既に発売済みの製品ですが、私も使用しているB&O PLAYのBeoplay E8が限定カラーを発表しました。オールブラックモデルとオールホワイトモデルで非常にシックでおしゃれなモデルだと思います。ファッションブランドなど限定店舗のみでの販売が予定されています。
Beoplay E8の使用レビューはこちらをどうぞ。
また新製品ではありませんが、イヤーチップメーカーとして有名なCOMPLY(コンプライ)は完全ワイヤレスイヤホン用の交換用イヤーピース「Twシリーズ」を展示していたようです。従来よりチップの長さが短いモデルで、ケース収納の際に干渉しないようになっています。
まとめ
今年も完全ワイヤレスイヤホンはかなりの豊作になりそうな予感がします。それぞれ特徴的な機能やデザイン性があり、国内での発売が楽しみですね。まだまだ黎明期にある製品ジャンルだと思いますので、各社しのぎを削って今後も革新的な製品の登場を期待したいところです。
2018年注目の、価格帯別おすすめ完全ワイヤレスイヤホン最新版は下記記事にまとめています。
他の完全ワイヤレスイヤホンもたくさん紹介していますので、よろしければの下記記事も合わせてどうぞ。
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