Amazonから新型のFire TVが、Appleからも新型のApple TV 4Kが発売され今年後半は動画視聴デバイスのアップデートが続いています。好きな時に好きなコンテンツを選んで見られる動画配信サービスの普及が進み、提供する会社もコンテンツもかなり多くなりました。手持ちのスマートフォンで手軽に楽しむことができますが、やはり家族や大勢の人と自宅で楽しむ場合はテレビなどの大画面で見た方がより楽しくなりますよね。各社から発売されている視聴デバイスも様々な機能を備えています。今回は、最近新型になったたばかりの「Amazon Fire TV」「Apple TV 4K」に加え「Chromecast」といった話題のテレビ視聴用デバイスの特徴をまとめてみました。
動画配信サービスを楽しめる視聴デバイスとは?
インターネットを通じて、映画やアニメなどの動画コンテンツを楽しめる現在、様々な動画配信サービスが登場し、そのユーザー数は確実に増えています。特に、好きな時に好きな場所で見られる「ビデオ・オン・デマンド(VOD)」が人気です。VODはPCやタブレット端末、スマートフォンなどの様々なデバイスで気軽に視聴できます。一人で楽しむこともあれば、家族や大勢の人で一緒に見たい時もあります。その際におすすめなのが、大画面のテレビに接続してみる方法です。
VODをテレビで見るには、アプリに対応する「スマートTV」を購入するか、STB(セットトップボックス)と呼ばれる機器をテレビに接続する方法があります。中でも、最近話題になっているのがSTBです。STBは衛星放送やケーブルテレビを視聴する際にも用いられますが、VOD用途でテレビに接続して使用する動画コンテンツ再生機器(テレビ視聴デバイス)が多く登場しています。
テレビ視聴デバイスは工事などが必要なく、簡単にテレビに接続することができます。対応するアプリをインストールすれば好きな動画を手軽に楽しめます。また、動画だけでなく、ゲームや音楽などのコンテンツを追加できます。
テレビ視聴デバイスとしては「Amazon Fire TV」「Apple TV」「Chromecast」などが代表的な機器です。今回は、VODを大画面で見たい方に向けて、主要な動画配信サービス用視聴デバイス3種の特徴などを紹介します。
新モデルでより高画質に対応した「Amazon Fire TV」
Amazon Fire TV(Fire TV)は、Amazonが販売しているテレビ視聴デバイスです。2017年10月25日に新しい「2017モデル」が発売されたばかりです。
その特徴は、フルハイビジョンの4倍高画質の「4K」と60FPS、さらに次世代の高画質技術である「HDR(ハイダイナミックレンジ)」に対応している点です。4K/HDR対応のテレビに接続すると、より鮮明な色相とくっきりとしたコントラストで映像がさらに美しく臨場感あふれる映像を楽しむことができます。また音声については他製品に先駆けて最新のリアルタイム演算式サラウンド技術であるDolby Atmosに対応しており、映像だけでなく音声面でもまさに他製品より1歩進んだ最新機種になっています。
筐体サイズは、65.0×65.0×15.0mm(幅×奥行き×高さ)、その重量は87.1gです。従来(2015モデル)の115×115×17.8mm/270gに比べて大幅に小型・軽量化されています。1.5GHzのAmlogicクアッドコア・プロセッサーと、IEEE 802.11ac対応デュアルバンド無線LANを採用することで性能をより向上させています。また、2GBの内蔵メモリと8GBの内部ストレージを搭載。Bluetooth 4.1とBLE(Bluetooth Low Energy)に対応しています。
Fire TVの設定は、テレビのHDMI端子に接続してWi-Fiからインターネットにつなぐことで完了します。有線LANを使用したい場合は別途アダプタが必要となります。専用リモコンやスマートフォンなどで操作できます。
Fire TVでは、Amazonビデオ、Hulu、Netflix、YouTube、AbemaTV、DAZN、dTVなどのコンテンツを視聴できます。また、Amazonプライム会員ならプライム・ビデオを追加費用なしで視聴でき、100万曲以上の楽曲と数百のプレイリストが聴き放題の「Prime Music」を利用できる点も魅力の1つです。プライム会員になっている人はほとんどがAmazonでの通販目的だと思いますので、そのおまけとしてこのようなサービスが使えると思うとかなり良いサービスですね。逆に現在プライム会員でない人は、月額400円(年額3,900円)で動画/音楽/本を見放題で楽しめたり送料無料になったりと特典が豊富ですので会員になることをお勧めします。
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また、音声認識リモコンも備わっているため、ただキーワードを言うだけでドラマや映画、ゲームなどを検索できます(音声検索はAmazonビデオやプライム・ビデオのコンテンツやアプリに対応しています)。
Fire TVの販売価格は8,980円(税込み)で、2015モデル(11,980円)に比べて低価格となりました。Amazonでは、より廉価版のスティック型「Fire TV Stick」も販売しています。
2017年12月13日追記:Fire TV(Newモデル)購入しました!レビューはこちら。
Apple製品と相性が良い「Apple TV 4K」
Apple TVは、Appleが開発・販売するSTBです。2006年9月に発表され、2017年9月には第5世代となる「Apple TV 4K」が発表されました。
Apple TV 4Kの特徴は、4Kの解像度とHDRの表示画質に対応している点です。筐体サイズは98.0×98.0×35.0mm(幅×奥行き×高さ)、重量は425gです。第4世代Apple TVと同じデザインを採用しています。iPad Proと同じApple A10X Fusion CPUと3GBのメモリを搭載し、第4世代Apple TVの2倍の処理性能、4倍のグラフィック性能を持っています。
Apple TVでは、HuluやNetflix、AbemaTV、バンダイチャンネルなどのコンテンツを楽しむことができます。Amazon PrimeVideoにも2017年以内に対応予定と発表されています。
また、Apple製品であるiPhoneやiPadとの相性がよい点も特徴の1つです。iTunesにある「ホームシェアリング」機能や、iPod/iPad/iPhoneの「AirPlay」機能を利用することができます。具体的には、iPod/iPad/iPhoneに格納されたビデオや写真、iTunesに格納された音楽、ビデオ、写真などを無線で飛ばしてテレビで楽しむことができます。Apple製品は複数揃えて使うことでシームレスな連携が可能になり、単体利用以上の利便性やメリットを感じることが多いですが、このApple TVに関してもまさにそれに当てはまります。他のデバイスでAirPlay相当のことをおこなう場合、有料のアプリが必要になったりしますので、iPhone含むApple製品ユーザーにとってはこの親和性の高さは非常に魅力的だと思います。
さらに、iTunes Storeで購入/レンタルしたコンテンツを見たり、App StoreからApple TV用アプリ/ゲームをダウンロードしてテレビでプレイすることも可能です。
Apple TVは、専用リモコンやスマートフォンなどで操作できます。また、音声アシスタント機能「Siri」を利用した音声検索・操作なども可能で、ドラマや映画、ゲームなどを検索できます。
Apple TVの設定は、テレビのHDMI端子に接続して有線・無線LANからインターネットにつなぐことで完了します。専用リモコンやスマートフォンなどで操作できます。
Apple TVには32GB/64GBの2種類があり、その販売価格は32GB版が19,800円(税別)、64GB版が21,800円(税別)となっています。
APPLE TV 4K 32GB MQD22JA
スマートフォンで操作する「Chromecast」
Chromecastは、Googleが開発したSTBです。テレビなどのHDMI対応のモニターにつなぎ、Wi-Fiで接続することでPCやスマートフォン、タブレット端末で表示している動画コンテンツをワイヤレスでモニターに映し出すことができます。1080p(フルHD)に対応しています。
Chromecast(第1世代)はスティックタイプでUSBメモリに近いデザインでした。最新版の「Chromecast2」ではデザインが刷新され、形が円形になって本体中央にはChromeのロゴが描かれています。Chromecast2のサイズは、51.9×51.9×13.49mm(幅×奥行き×高さ)、重量は39.1gです。プロセッサーはMarvell Armada 88DE3006 1500 Mini Plusを採用し、4GBのメモリ、2GBのストレージを搭載しています。
Fire TVやApple TVなどとは異なり専用のリモコンはありません。スマートフォンがそのままコンテンツを探すリモコンとなります。専用のリモコンがないというのは操作をする上でデメリットのようにも感じますが、普段使いなれているスマホがリモコンになるというのはある意味で使いやすいように感じますし、増えがちなリモコンを少しでも減らすことができるのはメリットの1つだと思います。
Chromecastは、Android、iOS、Windows、Mac OSX、Chrome OSなどに対応します。PCのChromeブラウザにChromecast用の拡張機能「Google Cast」をインストールすれば、ブラウザで表示している画面をテレビに反映できます。また、「Fast Play」機能によって動画の先読みを行い、動画の再生が快適に行える点も特徴の1つです。販売価格は、4,980円(税込)です。
まとめ
国内の主要な視聴デバイス3種を紹介してきました。今回紹介した機器以外でも、dTVターミナルやU-NEXT TVなど動画配信サービスが独自に販売している機器もあります。しかし、他社サービスやアプリの対応などが十分ではないこともあるため、3種の中から選んだ方が無難だといえます。
各デバイスはデザインも様々で、それぞれ特徴があることがお分かりいただけたと思います。自分の視聴したい番組や視聴スタイルに合った端末を選んで、大画面で動画配信サービスを楽しんでみてはいかがでしょうか。
動画配信サービスについてもまとめていますので合わせてこちらもどうぞ。
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