パソコンやスマホでダウンロードした音楽を聴く際にはDACと呼ばれる機器が必要です。DACとは「Digital to Analog Converter」の略で、デジタル信号をアナログ信号へ変換する機器のことですね。
パソコンやスマホでもDACは内蔵されていますが、サイズの制限を受けるためあまり高性能とは言えません。そこで、より高品質な音楽を楽しむために必要なのがUSB-DACという製品です。
そこで今回の記事では、オススメのUSB-DAC製品を低価格帯(3万円以下)、中価格帯(3~10万円)、高価格帯(10万円以上)に分けて厳選。話題のAmazon Music HDなどで配信されるハイレゾ音源の再生にも活躍する商品を紹介していきたいと思います。
話題のハイレゾ配信サービス「Amazon Music HD」については、下記の記事で詳しくレビューしています。よければ合わせてご覧ください。
低価格帯のおすすめUSB-DAC(3万円以下)
FOSTEX PC100USB-HR2
FOSTEX(フォステクス)の「PC100USB-HR2」はハイレゾ対応のボリュームコントローラー。DACを搭載しており、ヘッドホンアンプとしても利用できます。今までパソコンとヘッドホンを直接接続していた方は、音の違いにきっとビックリすることでしょう。
「PC100USB-HR2」最大の特徴は、ボリュームの調整に機能を絞った、シンプルなデザイン性にあります。ボリュームノブはアルミ削り出しで高級感が感じられますね。
リーズナブルな価格もポイントで、USB-DAC入門者にもおすすめと言えますね。USB電源だけで駆動するため、別電源が必要ない点も嬉しいポイントです。手元で音量をコントロールできる便利さをぜひ味わってみてください。
出力 | 30mW+30mW(32Ω) |
電源 | USB |
サンプリング周波数 | 32、44.1、48、88.2、96kHz |
量子化ビット数 | 16、24bit |
消費電力 | 2.5W |
インターフェース | ヘッドホン端子(ミニプラグ)、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅66×高さ44×奥行き70mm |
重量 | 210 g |
FiiO FIO-K3
FiiO(フィーオ)の「FIO-K3」は、DACを内蔵したヘッドホンアンプ。PCMのハイレゾ音楽データだけでなく、DSDのハイレゾ音源データの再生にも対応しており、奥行きがある高音質を楽しめます。
主流のヘッドホン端子である3.5mmシングルエンド出力端子に加えて、2.5mmバランスヘッドホン端子を装備。2.5mmバランス接続の機器をお持ちの方には、嬉しいポイントですね。
重さも82 グラムと非常にコンパクトで、狭いスペースでも設置できます。持ち運びできるノートパソコンなどと相性の良いUSB-DACと言えるでしょう。
出力 | 3.5mm:220mW(16Ω)、120mW(32Ω) 2.5mm:320mW(16Ω)、200mW(32Ω) |
電源 | USB Type-C |
サンプリング周波数 | 48、96、384kHz |
量子化ビット数 | 24、32bit |
消費電力 | 非公表 |
インターフェース | ヘッドホン端子(ミニプラグ)、光デジタル出力端子、同軸デジタル出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅58×高さ22×奥行き70mm |
重量 | 82 g |
PRINCETON PAV-HADSD
PRINCETON(プリンストン)の「PAV-HADSD」は、ハイレゾ音源の再生に対応したDAC内蔵のヘッドホンアンプ。DSD 2.8/5.6MHzの音源データにも対応している製品としては、リーズナブルな価格となっていますね。
本体上部にはLEDが搭載され、一目で音源データのフォーマットやサンプリングレート周波数を確認可能。ユーザーに親切な仕様です。
USBによるパソコンとの接続はもちろん、別売りの変換ケーブルを用意すれば、スマートフォンやタブレットとも接続できます。日頃、携帯電話で音楽を聴く方に便利な商品と言えそうですね。
出力 | 210mW(16Ω)、190mW(32Ω) |
電源 | USB |
サンプリング周波数 | 44.1、48、88.2、96、176.4、192、352.8、384kHz |
量子化ビット数 | 16、24、32bit |
消費電力 | 非公表 |
インターフェース | ヘッドホン端子(ミニプラグ)、ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅67×高さ28×奥行き78mm |
重量 | 170 g |
中価格帯のおすすめUSB-DAC(3~10万円)
KORG DS-DAC-10R
KORG(コルグ)の「DS-DAC-10R」は、ADコンバーターを搭載したプロ仕様のUSB-DAC。音楽再生だけでなく録音もできるため、レコーディングを行うユーザーにも対応できます。
製品最大の特徴は、フォノ入力端子とグランド端子を装備している点。レコードプレイヤーを直接接続できるため、お手持ちのレコードを簡単にデータ化できます。
シルバーのシンプルなデザインで、他の機器と調和しやすい点も魅力。性能はもちろん、外観にもこだわった製品と言えるでしょう。
出力 | 70mW+70mW(32Ω) |
電源 | USB |
サンプリング周波数 | 44.1、48、88.2、96、176.4、192kHz |
量子化ビット数 | 16、24bit |
消費電力 | 2.5W |
インターフェース | ヘッドホン端子(標準プラグ)、アナログ入力端子、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅155×高さ49×奥行き184mm |
重量 | 1.1kg |
DENON DA-310USB
DENON(デノン)の「DA-310USB」は、ハイレゾ音源に対応したUSB-DAC搭載のフルデジタルプロセッシング・ヘッドホンアンプ。クアルコム社の高品質なフルデジタルアンプ「DDFA」を搭載しており、音質を損なうことなくヘッドホンへ伝えます。
横置き専用の製品に見えますが、フットを付け替えると縦置きでも使用可能。狭いスペースにも設置でき、ディスプレイの表示も自動的に切り替わる優れものです。
日本ブランドでしっかりとした造りも魅力的。ヘッドホンの性能を最大限に引き出してくれる製品と言えるでしょう。
出力 | 380mW+380mW(32Ω)、130mW+130mW(300Ω)、74mW+74mW(600Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 44.1、48、88.2、96、176.4、192、352.8、384kHz |
量子化ビット数 | 16、24、32bit |
消費電力 | 非公表 |
インターフェース | ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル入力端子、同軸デジタル入力端子、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅180×高さ71×奥行き197mm |
重量 | 1.5kg |
Marantz HD-DAC1
Marantz(マランツ)の「HD-DAC1」は、USB-DAC機能を搭載したハイレゾ音源対応のヘッドホンアンプです。前面にUSB端子を装備しており、iPodやiPhoneとのデジタル接続が可能。デジタルオーディオプレーヤーやスマートフォンの音楽データを高音質で再生できます。
本製品は高級機で採用している高音質化技術「デジタル・アイソレーション・システム」と「デュアル・クリスタル・クロック」をUSB-DACに採用。入力信号に応じてクロックを変更することで、波形の揺らぎによる音質への影響を最小限に抑え、透明感のある音色を奏でます。
本体サイドに木目模様を配置した高級感のあるデザインで、贅沢な時間を味わうためには打ってつけの製品と言えそうですね。
出力 | 800mW(32Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 32、44.1、48、88.2、96、176.4、192kHz |
量子化ビット数 | 16、24bit |
消費電力 | 35W |
インターフェース | ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル入力端子、同軸デジタル入力端子、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅250×高さ90×奥行き270mm |
重量 | 5kg |
高価格帯のおすすめUSB-DAC(10万円以上)
DENON DNP-2500NE
DENON(デノン)の「DNP-2500NE」は、ハイレゾ音源の再生に対応したネットワークオーディオプレーヤー。USB-DAC機能を搭載し、PCMとDSD両方のデータを再生できます。
「DNP-2500NE」最大の特徴は、何と言ってもネットワークオーディオプレーヤーとしての完成度の高さですね。スマートフォンやタブレットとのネットワーク接続はもちろん、音楽ストリーミングサービス「Spotify」やインターネットラジオにも対応しており、デジタル音楽を自由自在に楽しめます。
付属のリモコンだけでなく、DENONの公式アプリ「Denon Hi-Fi Remote」でリモート操作できる点も嬉しいポイントですね。
出力 | 1.5W+1.5W(32 Ω)、80mW+80mW(600Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 32、44.1、48、88.2、96、176.4、192kHz |
量子化ビット数 | 16、24bit |
消費電力 | 35W |
インターフェース | 光デジタル入力端子、光デジタル出力端子、同軸デジタル入力端子、同軸デジタル出力端子、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅434×高さ138×奥行き377mm |
重量 | 11.7kg |
TEAC UD-505
TEAC(ティアック)の「UD-505」は、USB-DACを搭載したハイレゾ音源対応のヘッドホンアンプ。Bluetoothを搭載しており、スマートフォンやデジタルオーディオプレーヤーからのワイヤレス再生にも対応しています。
「UD-505」最大のアピールポイントは、その音質の高さ。旭化成エレクトロニクスのD/Aコンバーター「AK4497」を左右に搭載し、LRそれぞれの信号をモノラルで処理するため、まるで生演奏のように解像度の高い音色を奏でます。
色はブラックとシルバーの2種類をラインナップ。手持ちの機器と合わせてデザインを選べる点も魅力的ですね。
出力 | 350mW+350mW(32 Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 44.1、48、88.2、96、176.4、192、352.8、384、705.6、768kHz |
量子化ビット数 | 16、24、32bit |
消費電力 | 18W |
インターフェース | ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル入力端子、同軸デジタル入力端子、アナログ入力端子、アナログ出力端子、USB端子、Bluetooth |
サイズ | 幅290×高さ84.5×奥行き248.7mm |
重量 | 4.2kg |
LUXMAN DA-250
LUXMAN(ラックスマン)の「DA-250」は、ハイレゾ音源対応のUSB-DAC。DACチップにTI社の「PCM1795」を採用し、PCMとDSD両方のデータを再生できます。
LUXMANのフラッグシップモデルというだけあり、アナログ回路の部品にも徹底的にこだわられていますね。ボリュームパーツに高純度電子制御アッテネーター「LECUA」を採用し、雑音の少ない高音質を実現。小音量から高音量まで、透き通るように綺麗な音色を生み出します。
存在感のあるサイズにLUXMAN独自の技術がしっかりと詰まっており、高性能のスピーカーと組み合わせると、相性が良い製品と言えるでしょう。
出力 | 200mW+200mW(16Ω)、400mW+400mW(32Ω)、130mW+130mW(600Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 32、44.1、48、88.2、96、176.4、192kHz |
量子化ビット数 | 16、24、32bit |
消費電力 | 19W |
インターフェース | ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル入力端子、光デジタル出力端子、同軸デジタル入力端子、同軸デジタル出力端子、アナログ入力端子、アナログ出力端子、USB端子 |
サイズ | 幅364×高さ81×奥行き279mm |
重量 | 5.4kg |
SONY TA-ZH1ES
SONY(ソニー)の「TA-ZH1ES」は、ハイレゾ音源対応のDAC内蔵ヘッドホンアンプです。SONY独自の「DSDリマスタリングエンジン」を搭載しており、全てのPCMデータをDSD11.2MHz相当に変換可能。ハイレゾ以外の音楽データもハイレゾ相当の音質で再生できます。
「TA-ZH1ES」最大の特徴は、新開発「D.A.ハイブリッドアンプ」の採用。フルデジタルアンプの「S-Master HX」だけでなく、補正用のアナログ回路を搭載しており、ハイレゾ音源の再現性を究極的なレベルにまで高めています。最新の技術をこれでもかと詰め込んだ、高価格に見合う製品と言えるでしょう。
前面のパネルには「3.5mmステレオミニ」「6.3mmステレオ標準」「XLR4バランス」「4.4mmバランス」「3.5mm×2バランス」と豊富な端子を装備。様々な種類のヘッドホンに対応している点も嬉しいポイントですね。
出力 | 300mW+300mW(32Ω) |
電源 | AC |
サンプリング周波数 | 最大768kHz |
量子化ビット数 | 最大32bit |
消費電力 | 30W |
インターフェース | ヘッドホン端子(ミニプラグ)、ヘッドホン端子(標準プラグ)、光デジタル入力端子、同軸デジタル入力端子、アナログ入力端子、USB端子 |
サイズ | 幅210×高さ65×奥行き314mm |
重量 | 4.4kg |
まとめ
パソコンなどでより高音質な音楽を楽しむためには、やはりUSB-DACは必需品。最近はAmazon Music HDに代表されるようなハイレゾ音質のストリーミングサービスも普及しており、まずますその需要は高まっていますね。
USB-DACは製品ごとに様々な特徴があり、さらに価格帯も色々。もちろん価格が上がればそれだけ高品質なパーツを利用できるため、音質は良くなりますが、低価格帯な製品の中にもコスパの高い製品は存在します。本記事を参考に予算に合わせてぜひ最適な製品を購入してくださいね。
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