ここ数年で急速に普及したワイヤレスイヤホン。スマホから伸びたケーブルが邪魔にならないため、ランニングなどのスポーツ時に愛用している人も多いのではないでしょうか。スポーツ利用での需要を受け、最近はスポーツ向けワイヤレスイヤホンが各メーカーから数多く販売されていたりもしますね。
そんなワイヤレスイヤホンですが、スポーツ時に使うのであれば、まずは防汗・防水に対応していることが求められます。特にスポーツで大量の汗をかく場合は、故障を避けるために高い防汗・防水性能は必須ですね。加えて激しい運動をしても外れにくいワイヤレスイヤホンであれば、よりスポーツに向いていると言えます。
そこで今回は、そんなスポーツ時の利用に最適なワイヤレスイヤホンの中から、防汗性・防水性・装着性に優れ、スポーツ時でも快適に音楽が聴けるおすすめのモデルを厳選。通常のワイヤレスイヤホン/左右分離型の完全ワイヤレスイヤホンの2種類にわけて、それぞれ紹介していきたいと思います。
完全ワイヤレスイヤホンと通常のワイヤレスイヤホンの違い
ワイヤレスイヤホンには、左右が完全に分離独立した「完全ワイヤレスイヤホン」と、左右がケーブルで繋がった「通常のワイヤレスイヤホン」の2種類が存在します。近年は完全ワイヤレスイヤホンがそのシェアを伸ばしつつありますが、スポーツで使うとなるとどちらが良いかは好みが分かれます。
完全ワイヤレスイヤホンの特徴
完全ワイヤレスの場合は左右がケーブルで繋がっていないため、スポーツ時の動きが全く制限されません。特に長時間のランニングなどでは首回りのケーブルはストレスになりやすいので、より快適なのはケーブルが存在しない完全ワイヤレスイヤホンと言えます。
一方で完全ワイヤレスイヤホンは、左右が独立しているため簡単に落としやすいという欠点もあります。最新モデルではそう簡単に耳から外れない設計がなされていますが、やはり激しい運動の際などはどうしても不安が残りますよね。安心感という面では、完全ワイヤレスイヤホンは通常のワイヤレスイヤホンに多少劣ります。
通常のワイヤレスイヤホン
通常ワイヤレスイヤホンをスポーツ時に使うメリットは、やはり左右が繋がっているという安心感です。片方が外れても落下の心配がないので、安心して激しい運動ができますね。
ただし、首回りのストレスのなさという観点では通常のワイヤレスイヤホンは完全ワイヤレスイヤホンに劣ります。長時間の運動を行う時ほど、ケーブルが首に擦れる感覚が気になってくるのが通常のワイヤレスイヤホンの弱点です。
スポーツ利用にも最適なおすすめ完全ワイヤレスイヤホン
Beats Powerbeats Pro
Apple傘下のオーディオメーカーであるBeatsから、遂に発売となった完全ワイヤレスイヤホンがこの「Powerbeats Pro」。その特徴は何と言ってもiPhoneとの相性の良さですね。Apple純正の完全ワイヤレスイヤホンであるAirPods2と同様に、最新のH1チップを搭載したことで、端末への高速接続が可能に。さらにSiriによるハンズフリーコントロールに対応するなど、まさにBeats版AirPodsといったところです。
サウンド面では独自のノイズアイソレーション機能を採用し、雑音をカットした迫力ある音質を再現。音質に関してはAirPods以上に高品質で、スポーツをしながらでも高音質な音楽を楽しむことができます。
本体には装着感知センサーが搭載され、耳につけると自動で音楽が再生され、外すと一時停止する仕様となっています。このあたりの機能も、AirPodsの機能を継承していますね。また本体の形状は耳に挟み込んで使用するイヤーフック形となっており、激しい運動をしても外れる心配がありません。AirPodsの優れた機能はそのままに、よりスポーツなどに最適化したモデルと言えますね。
Bose SoundSport Free wireless headphones
ダイナミックな音質に定評のあるBoseが販売するスポーツ向けワイヤレスイヤホンが「SoundSport Free wireless headphones」。Bose独自の自動イコライザー技術を搭載し、どんな音量でもバランスの取れたサウンドを再現しています。
小型・軽量でありながらもしっかりとした装着感が特徴で、独自のウイングがフックとなり激しい運動時でも常に安定します。また耳に優しくフィットする円錐型のノズルは、つけていることを忘れさせるような快適さですね。
また、Bose製品専用アプリとの連動機能も、SoundSport Freeのメリットのひとつ。アプリ上からイヤホンの設定をカスタマイズできるだけでなく、紛失時にイヤホンを追跡する機能も備わっています。最後にイヤホンを接続した位置情報がマップ上で確認できるので、万が一屋外で紛失してしまった際にも安心ですね。
AVIOT TE-D01d
国内のオーディオメーカーということで、日本人の聴覚特性に合わせた音響設計に定評があるAVIOT。そんなAVIOTが販売する完全ワイヤレスイヤホンがこの「TE-D01d」です。単純に低音域をダイナミックに聴かせるような手法ではなく、日本人の耳に心地良く響くチューニングがなされており、聞いていて気持ちいいワイヤレスイヤホンと言えますね。
TE-D01d自体は「スポーツ向け」として販売されているモデルではありませんが、IPX4レベルの防滴性能と外れにくい形状により、激しいスポーツにも十分に対応できる設計となっています。大容量バッテリーも魅力の1つで、最大で9時間、チャージングケースと併用すれば合計100時間以上の連続使用が可能。毎回USBケーブルに接続して充電する手間も省けますね。
またこちらの製品のチャージングケースはイヤホン本体を充電できるだけでなく、USB端子からスマホなどへ簡易充電が可能となっています。スマホの突然の充電切れにも対応してくれる心強い付加機能と言えますね。心地よいサウンドでスポーツを楽しめるほか、通常のワイヤレスイヤホンとしても優れたモデルとなっています。
Beoplay E8 Motion
優れた音質に加え、芸術的とも言えるおしゃれでスタイリッシュなデザインが評判のB&O Beoplayシリーズに、新たにスポーツモデルとしてBeoplay E8 Motionが追加されました。ベースとなっているBeoplay E8は、非常に高音質かつNFMI採用による高い接続安定性により、完成度の高い完全ワイヤレスイヤホンとして人気ですが、それをスポーツ向けに改良したモデルですね。
Beoplay E8の高音質/接続安定性はそのままに、IP54の防塵防水性能を搭載。さらに運動での使用を想定して、マット仕上げのシリコン製フィン(S/M/L)が新たに付属されています。4サイズ(XS/S/M/L)のシリコン製イヤーチップに加え、高い遮音性と装着性で人気の高いComplyのSport proフォームチップも同梱されているということで、運動時でもかなり良好な装着感となっていますね。
AirPoods 2のようにQi規格のワイヤレス充電にも対応し、充電時の利便性も向上。ワイヤレス充電パッド「Beoplay Charting Pad Motion White」も同時発売されており、こちらのデザインもシンプルで上質な仕上がりです。スポーツモデルとは言え、デザイン性やイヤホンとしての利便性、音質も妥協したくないという人におすすめの製品となっています。
ベースモデルとなっているBeoplay E8については、下記の記事で質感や使用感などレビューをおこなっています。よければ合わせてご覧ください。
Jabra Elite Active 65t
iPhoneに搭載されているSiriに加え、AlexaやGoogle Assistantといった音声アシスタントに対応し、様々な音声コマンドを利用することができるJabraの「Elite Active 65t」。ランニングの最中にちょっと周辺の情報を調べるといった使い方もできますね。
「Elite Active 65t」の保護等級はIP56となっており、装着しながらのシャワーなどに対応するほか、粉塵にも強い設計となっています。砂埃が気になる場所や砂浜でも安心して使えますね。4マイクシステムによる雑音低減やウィンドノイズ低減といった機能も搭載され、どんな環境でも快適に音楽を楽しむことができます。
インイヤー形状のイヤホン本体は、耳のくぼみに合わせてピッタリとフィットするため、激しい運動でも外れる心配はいりません。正面から見てもイヤホンが出っ張ることなく、スタイリッシュに装着できる完全ワイヤレスイヤホンとなっています。
おすすめの通常ワイヤレスイヤホン
Jaybird TARAH PRO
IPX7の高い防水性能を有し、あらゆる悪条件にも対応しているJaybirdの「TARAH PRO」。水中で使用できるほどの防水性能の高さで、プールや海辺で着用しても問題なし。まさにどんな環境にも対応したワイヤレスイヤホンと言えます。
サウンドはJaybirdの専用アプリからカスタムが可能で、イコライザーやエフェクトも自分の好みに合わせて自由自在。また急速充電に対応しており、わずか5分の充電で2時間の連続再生が可能という点も素晴らしいですね。ランニングの直前に充電切れに気付いた際も、素早く充電して出発できます。
本体カラーは5色展開と豊富なラインナップ。自分の好みに合わせて選べるスポーツ向けワイヤレスイヤホンとなっています。
JBL UA SPORT WIRELESS PIVOT
音響機器メーカーであるJBLと、スポーツ用品メーカーであるアンダーアーマーが手を組み、コラボ商品として開発されたスポーツ向けワイヤレスイヤホンがこの「UA SPORT WIRELESS PIVOT」。IPX7の高い防水性能や丈夫なファブリックケーブルなど、まさにスポーツのために設計されたワイヤレスイヤホンと言えます。
機能面では、再生中の音楽の音量が下がり会話相手の声の音量が増幅される「トークスルー」機能を搭載。トレーニング中でもパートナーと快適に会話を楽しむことができます。また周囲の環境音を増幅するアンビエント機能も備え、屋外アクティビティの際も安全に音楽を楽しむことができますね。
「UA SPORT WIRELESS PIVOT」はフックで耳を挟み込むタイプのワイヤレスイヤホンですが、パットを耳にはめ込むタイプの「UA SPORT WIRELESS REACT」という製品もラインナップ。2つの製品の違いはイヤホンの形状だけなので、好みの装着感に合わせて選べるようになっています。
Bose SoundSport Pulse wireless headphones
心拍数センサーを搭載し、各種トレーニングのサポートをしてくれるBoseの「SoundSport Pulse wireless headphones」。心拍数をリアルタイムでスマホに表示してくれるため、ランニングやサイクリングといった有酸素運動時の運動強度の確認やペースの把握が可能になります。変動記録も残してくれるため、成果の確認にも使え、より運動やエクササイズを効果的に行えますね。
Bose製品ということでイヤホンそのものの性能も高く、自動イコライザーシステムにより常にバランスの取れたサウンドを再現。スポーツ向けワイヤレスイヤホンとは言え、他のハイエンド製品の音質に見劣りすることもありません。またBose独自のStayHeart+ Pulseチップにより、安定した高い装着感を実現しているため、激しい運動中でもずれ落ちる心配はいりませんね。
商品ラインナップとしては「SoundSport wireless headphone」という製品もあり、こちらは心拍数センサーが搭載されていない下位機種となります。
まとめ
スポーツ時に音楽を楽しむのであれば、スポーツに適したワイヤレスイヤホンは1台用意しておきたいところ。特に汗をかいても故障の心配のない防汗・防水性能、激しく動いても外れにくいフィット感は、スポーツ中に音楽を聴くためには必須性能と言えますね。
スポーツ向けワイヤレスイヤホンは完全ワイヤレスと通常のワイヤレスで好みが分かれるのはもちろん、製品によって使い心地や付加機能も大きく異なってきます。各商品を比較して、ぜひ最適な1台の購入を検討してみてください。
コメント