ひと昔前のラジコンなどと比べて比較的操作が簡単で、手軽に誰でも飛ばしやすいドローン。地上では絶対に撮れないような写真や動画を撮影することもでき、最近は非常に人気が高いですね。しかし扱いを間違えると、人に怪我をさせたりする恐れもあることから、ドローンを飛ばすための条件は無人航空法により、かなり厳しく制限されています。そのため気軽に楽しむことは難しく、専用の土地やかなり郊外に出ないと自由には飛ばすことができません。
そこでおすすめしたいのが、今回紹介する重量200g未満のドローン。いわゆるトイドローンやホビードローンと呼ばれるもので、無人航空法による規制に制限されることなく、ある程度自由に飛ばすことができるドローンです。今回はそんな200g未満のホビードローンの中から、撮影性能や操作性などに優れた、おすすめの製品を厳選してお伝えしたいと思います。
Ryze Tech Tello
リーズナブルな価格ながら安定飛行で空撮も楽しめる、手の平サイズのコンパクトドローンのRyze Tech Tello。手の平の乗せた状態からトスするだけでホバリングを開始する、コンパクトで簡単飛行が可能なドローンです。
ドローン業界最大手でもあるDJIとアメリカの半導体メーカーIntelの技術基盤を活用した製品ということで、その性能はトイドローンの中でもピカイチ。本体重量がわずか80gでありながら、DJIの飛行安定化技術により安定した飛行が可能になっています。さらに5つのセンサーからリアルタイムにデータを受信する、IntelのMovidius Myriad 2 VPU(ビジョン・プロセッシング・ユニット)により、周囲の状況を正確に把握。子供や初心者でも安心して使えるモデルと言えますね。
コントローラは、スマホなど手持ちの端末に専用アプリをいれて操作するタイプ。ワンタップ操作で自動で離着陸が可能で、宙返りや上下の自動飛行も簡単に操縦できるため、初心者でも楽しみやすいですね。360°撮影・ターゲット旋回撮影など、高度な自動撮影ができるのも魅力のひとつ。電子式映像ブレ補正機能付きで500万画素カメラを搭載し、720pでの動画撮影も可能なため、ドローン撮影ならではの映像を綺麗に撮ることができます。
バッテリー残量が少なくなるとアラームで知らせてくれたり、フェールセーフ機能搭載で接続が途切れた際に安全着陸してくれるたりと、安心して使えるのも嬉しいポイント。価格も13,000円前後とかなりリーズナブルで、価格以上の高性能を誇るハイコスパなモデルですね。トイドローンを買うならまずはこれ、と言えるくらいおすすめの製品となっています。
G-FORCE(ジーフォース) moova
ジーフォースのmoovaは折りたたむことで、ポケットに収納できるほどコンパクトになるトイドローン。その最大の特徴は可動式のカメラを備えていることですね。最大90°の角度調整が可能なため、様々な映像を空撮することができます。真下にカメラを向けて撮影すれば、自分たちを映すこともでき、ダイナミックな空撮映像を楽しめますね。
操縦に使うのは、付属の専用コントローラ。このコントローラにスマホやタブレット端末を取り付ければ、飛行中のリアルタイム映像の中継や撮影を楽しむことができます。離着陸はボタンひとつで簡単にでき、気圧センサーにより高度を自動で補正して一定に保つオートホバリング機能を搭載していたりと、初心者にも嬉しい機能が盛りだくさんですね。
自動操縦機能も充実しており、描いたルートを自動飛行するドローイングフライトや、360°宙返りも可能。操縦者の視点で操縦ができるオリエンテーションモードも搭載され、直感的な期待操作もできるようになっています。
飛行時間は4〜5分で、専用のプロペラガイドがついたブラックとホワイトの2カラー展開。価格は13,000円前後とTelloとほぼ同じですね。Telloには付いていない可動式カメラを搭載しており、より空撮映像を楽しみたいという人におすすめの製品です。
Holy Stone HS160
コンパクトでモバイル性に優れ、2WAYコントロールが楽しめるHoly StoneのHS160。スマホでの操縦で、タッチ操作の「スマートタッチモード」とスマホを傾けるだけの直感的操縦「チルトモード」の2つを楽しむ事ができる製品です。
最大の特徴はそのコスパの高さ。価格が8,000円前後と非常にリーズナブルながら、トイドローンとして必要な機能を併せ持っています。さらに予備のバッテリーや羽根、コントローラーにインナーバッグなど、付属品も非常に豊富で、Amazonのドローンカテゴリで売上ランキング1位に輝くのも納得のモデルですね。
本体性能としては、自動高度維持機能で初心者でも安定したホバリングが可能。操縦レベルに合わせて4段階のスピード調整できるのも安心ですね。カメラも高解像度で、スマホで映像を確認しながら720Pでの撮影が可能です。
本体サイズは17×16×3.4cmで重さは83.5g。モバイル性にすぐれたデザインでスマホ程度の大きさにコンパクト収納ができるため、持ち運びも楽ですね。手軽に使えるコスパの高いトイドローンが欲しい人におすすめのモデルです。
Potensic T25
PotensicのT25は本格ドローン顔負けの機能を搭載した、破格の性能を誇るトイドローン。何と言っても驚きなのは200g以下でありながらGPSを搭載していること。アメリカとロシアのGPS測位システムを使ったデュアルGPS搭載で、正確な位置情報を把握することができるようになっています。
自動帰還の「オートリターンモード」や、対象を追跡する「フォローミー機能」、地図上をタッチするだけで自動でその場所に向かう「指定位置飛行」などもこのGPSによって実現しており、まさに本格ドローンに匹敵する機能を搭載していますね。加えて、気圧センサーによる高度維持機能も備え、正確なホバリング制御も可能に。写真や動画撮影でも抜群の安定感を誇っています。
カメラは120°広角・75°撮影角度が調整できるHDカメラを搭載し、1080Pの高画質撮影が可能。操作距離300m、リアルタイム中継は100~150mの範囲で映像を楽しむことができるようになっています。バッテリーの残量不足、安全距離外、故障時にも自動的に帰還してくれるため、安心して飛行させることができますね。
価格は19,000円と他のトイドローンに比べればやや高価に感じますが、本格ドローンにも劣らない高性能さを考えた場合、十分にコスパの良い製品と言えると思います。トイドローンの中でもワンランク上の飛行体験をしてみたい人におすすめのモデルとなっています。
Parrot Minidrone Mambo
飛行のスピードやテクニックを競って、友人や周囲の人とも楽しめるソーシャル型ドローンがこのParrotのMambo。アクロバティックな飛行やトリック飛行を楽しむこともでき、魅力あるオプションパーツで、より遊びの幅を広げることができるようになっています。
スマートフォンやタブレットからの操作で簡単に操縦ができるほか、別売のParrot Flypad コントローラーによる操縦にも対応。カメラや最先端技術の超音波センサー、圧力センサーなどにより、垂直/水平安定化が図られ、わずか63gという重量でありながら安定飛行を可能にしています。手からそっと投げるだけで飛行を開始する「フリーフォールテイクオフ」システムも搭載。万が一操縦を途中で止めてしまった場合でも、そのまま飛行を続けるため、安心して使うことができますね。
Mamboの最大の魅力とも言えるオプションパーツは、ボールを発射する「キャノン」や、物をつまみ飛行して運ぶ事ができる「グラバー」、ゴーグル(ヘッドセット)を被って一人称視点でドローンからの映像を見れる「FPVセット」などをラインナップ。これにより、一人でも複数人でも、ゲーム性をもってドローンを楽しむことができます。使い方次第で様々な遊びが可能になるほか、ドローン操縦の練習にも良さそうですね。
本体単体での価格は13,000円前後。コントローラー/キャノン/グラバーがセットになったMamboやMissionやゴークルがセットになったFPV Packなども販売されています。カメラ画質は30万画素とやや控えめではありますが、色々な体験ができる唯一無二のトイドローンとなっています。
HUBSAN H507A
重量200g以下のドローンではめずらしい、ウェイポイント機能を搭載したHUBSANのH507A X4 STAR PRO。スマホ上のマップで場所を設定することで、自動フライトが可能になります。ワンタッチ操作で自動離着陸やオートリターンも可能で、操縦者を追いかけるフォローミー機能も搭載しており、自動飛行性能の高さが魅力のモデルですね。
気圧センサーで室内飛行の機体高度を制御し、高性能GPS機能で安定した屋外フライトを可能に。電波圏外やバッテリー切れがちかくなると自動で帰還してくれるので安心ですね。720PのHD解像度による高画質なリアルタイム映像を楽しむこともできます。ヘッドレスモードにより機体の方向とは関係なくドローン視点で操作できるため、初心者でも簡単に操作できる点も嬉しいポイントではないでしょうか。
合理化されたボディーデザインに強力なエンジン、優れた飛行制御システムの組み合わせにより、安定したオートホバリングも実現。オプションのWi-Fi中継器を使用すれば、操縦可能な距離が約3倍となる最大300mまで広げることもできるようになっています。
重量は163gで約9分の飛行が可能。これだけの高性能でありながら価格は9000円と、リーズナブルでコスパに優れた製品となっています。
KUDRONE NANO DRONE 9611
ステスルス戦闘機をイメージしたような特徴的でかっこいいデザインをしたKudrone(クードローン) 9611。アメリカのクラウドファンディングサービス「Indiegogo」では、目標金額の5万ドルを瞬時に突破し、100万ドル以上を集めて話題になった「自撮り用」ドローンですね。
その最大の特徴は4K撮影が可能なこと。F2.8の明るいレンズを搭載しており、トイドローンとは思えない非常に鮮明で高画質な画像を撮影することができます。画角も水平100度・垂直78.5度・対角120度と非常に広角になっており、まさに自撮りに特化したモデルと言えますね。
高度なセンサー、電子コンパス、気圧センサーシステム、GPS/GLONASSの位置情報システムを採用し安定した操縦とホバリングが可能。最高飛行高度は約30mで操作範囲も50mと広域なため、ドローンならではの映像を撮影できます。自動ターゲット追跡撮影機能なども搭載されているため、様々な楽しみ方もできますね。
手のひらサイズで、重量86gと軽量ながら飛行時間は約8分。専用ケースが付属するため、持ち運びにも便利です。ただ軽すぎるため、野外での使用や強風下では安定性が低下するようですね。そのため主に室内や風のない場所での利用をメインとしたほうが良さそうです。
4Kの高解像撮影や高い飛行性能もあり、定価は26000円程とトイドローンとしては高めの価格設定でしたが、現在は半額以下の価格で販売中。ドローンで広角・高画質な自撮りを楽しんで見たいという人が、気軽に試せる製品となっています。
まとめ
200g以下のトイドローンは航空法に規制されないため、比較的自由に飛ばすことができ、気軽にはじめられる魅力があります。本格的なドローン操縦前の練習に使うこともできますし、最近はトイドローンとは思えない非常に高性能な製品も登場していますね。
ただし、無理な飛行での事故事例もありますので、規制がゆるいとは言え、操縦には十分注意が必要です。人や障害物の近く、風のある時は危険ですので、飛行させないなどルールを守って安全な飛行を楽しむようにしましょう。
危険性を理解した上で、モラルを守って安全に使用すれば、ドローン操縦や撮影は非常に楽しめるものですので、気になっている人はぜひトイドローンを購入してみてくださいね。
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