髪型を自由自在にアレンジできるヘアアイロン。パーマをかけなくても気軽にイメチェンできるので、女性だけでなく男性にとっても便利なアイテムですね。時間のかかるスタイリングも素早く仕上げられ、忙しい朝の時短アイテムとしても活躍してくれます。
とはいえ、ヘアアイロンは多くのメーカーから販売されており、機種によって特徴や価格帯がバラバラ。最新モデルも次々登場する中、どれを選べばいいのか迷うものです。
そこで今回は数あるヘアアイロンから人気の機種をまとめてご紹介。口コミで評価の高いものをカール、ストレート、2WAYの3タイプ別にピックアップしているので、初めて購入する人や、買い替えを検討している人はぜひ参考にしてみてくださいね。
ヘアアイロンの原理
髪の毛の主成分「ケラチンタンパク質」は、アミノ酸が鎖状につながったポリペプチドで構成されています。ポリペプチドには、水に濡れたり加熱されると分離し、乾いたり熱が冷めたときに結合する「水素結合」という性質があり、ヘアアイロンはこの働きを利用しているというわけですね。
なお、ヘアアイロンは高温のプレートやパイプに髪を挟んでクセ付けするため、熱風で仕上げるドライヤーよりも短時間でしっかりとしたスタイリングが可能になります。
ヘアアイロンの種類
ストレートアイロン
平らなプレートで、クセ毛やうねりを真っ直ぐ伸ばすストレートアイロン。縮毛矯正やストレートパーマと異なり、自宅で手軽にストレートヘアが作れますね。前髪の浮きを抑えたり、毛先をハネさせるなど部分的に使うこともできるので、ショートヘアのアレンジにもおすすめです。
カールアイロン
円柱型のパイプ(バレル)に髪を巻きつけて仕上げるカールアイロンは、パイプの太さが細いほど小さいカールになり、太いほど大きなカールに。髪質や長さ、好みのアレンジによって使い分けるほか、内巻きや外巻といった巻き方でも印象が変わります。
ストレート・カール両用アイロン
色々なスタイリングを楽しみたい人には両用タイプがぴったりです。前髪と毛先で使い分けたいときにも重宝しますね。ただし2WAY仕様になっている分、使い方に若干のコツが必要になるので、ヘアアイロンに慣れていない人はカールまたはストレート専用の方が使いやすいでしょう。
ヘアアイロンを使用するときの注意点
髪は加熱しすぎると、内部がスポンジのように空洞化する「タンパク変性」を引き起こします。これがいわゆる「髪が傷む」状況ですが、乾いた状態で約130℃、濡れた状態なら約60℃で変性し始めると言われています。ヘアアイロン専用のスタイリング剤を利用する人も多いかと思いますが、髪を守る為につけた後しっかり乾かすか、ヘアアイロン使用後につけるようにしましょう。
またヘアアイロンの温度設定が低すぎると、クセ付けに時間がかかるだけでなく、同じ部分に何度も熱を加えることになります。タンパク変性が起きるという点では150℃も180℃も大差はなく、むしろ短時間かつ少ない回数で済ませることでダメージを最小限に抑えられます。一般的には170℃前後が適温とされていますが、髪が硬くクセが強い場合は高めに、髪が柔らかくカラーなどで傷みがある場合は低めに設定するなどして、自分の髪質に合った温度を把握することが大切です。
おすすめのストレート用ヘアアイロン
SALONIA(サロニア) ストレートアイロン SL-004S
Amazon・楽天ともにランキング上位に挙がる、サロニアの「ストレートアイロン SL-004S」。最大230℃もの高温に設定できるプロ仕様で、扱いにくいクセ毛もしっかり伸ばします。プレート幅は15mm、24mm、35mmの3タイプあり、最も人気があるのは24mmです。
設定温度は120~230℃まで対応し、5℃ずつの調節が可能。約30秒で立ち上がり、30分経過すると自動で電源が切れるオートパワーオフ機能が付いているなど、使いやすさも抜群です。またキューティクルの損傷につながる静電気を中和するマイナスイオンを発生させたり、髪を強く挟みすぎないクッションプレートを採用するなど、髪をいたわりながらスタイリングできるところもポイントでしょう。
ブラック、ホワイトといった定番色のほか、季節限定や公式サイトでしか購入できないにモデルも展開。プレートの素材はブラックがチタニウム、その他カラーはセラミックと、カラーによって異なります。サイズ30×303×85mm、重さ約345g、コード約1.9m(ブラック24mm)。機種ごとに多少前後しますが、3タイプともヘッド部分が小さくコンパクトです。耐熱ポーチも付属して3,000円前後とコスパも良好ですね。
パナソニック ストレート用 ナノケア EH-HS9A
パナソニック製ストレートアイロンの最上位機種となる「ストレート用ナノケア EH-HS9A」。マイナスイオンの約1,000倍以上(体積比)もの水分量をもつ「ナノイー」を搭載しており、髪の水分バランスを整えつつクセをしっかり伸ばすことができます。使うほどにキューティクルを密着させる効果が期待できるので、罪悪感を感じることなく毎日使えますね。
温度は130~200℃まで5段階で調節でき、電源を入れてから使用可能になるまで約30秒とスピーディーなので、すぐスタイリングに取りかかれます。自動電源オフ機能(約60分後)も付いていて、切り忘れの心配もありません。プレートには摩擦を抑える「新グロスコーティング」を施してで滑りやすさをアップ。さらに温度を一定に保つ「温度低下検知機能」を装備することでストレートヘアを強力にキープできるというわけです。
カラーはブラック、ホワイト、ピンクの3色。手にフィットするハンドル、細い髪も拾いやすいスリムヘッド、軽い力で均一にプレスできるプレートと、使い勝手の良いデザインに仕上がっており、サイズ33×287×45、重さ約360g、コード1.7mと旅行にも携帯しやすい大きさですね。ちなみに、ナノイー吹出口にホコリがつまるとパチパチ音が聞こえることがありますが、これは付属の掃除用ブラシを使うことで解決します。
注意点は、ナノイーの効果を高めるために髪を少し濡らしてから使用すること。タンパク変性と矛盾しているように感じますが、髪を濡らしすぎないこと、初めて使うときは低温の130℃から使用することなどが説明書に記載されているので、必ず確認してから利用しましょう。価格は約10,000円と高額な部類に入りますが、スタイリングに自信のない人でも使いやすく設計されており、初心者におすすめできる機種と言えるでしょう。
Areti(アレティ) ピュアセラミック ストレートヘアアイロン i628PCPH
ドライヤーや電動歯ブラシなどの理美容機器を手掛ける「アレティ」。ブランド認知度は比較的低めですが全製品にわたってユーザーからの信頼度が厚く、この「 i628PCPH」も評価の高いモデルです。プレート幅は15mmと20mmの2種類あり、カール用にも使える仕様となっていますが、口コミではストレートヘアに利用している人が多かったので、ストレート用アイロンのカテゴリーでご紹介します。
最大の特徴は、天然素材のピュアセラミックを使用している点です。セラミックだけで作られているので保温性が高く、マイナスイオンと遠赤外線効果により艶やかに仕上げるというわけですね。プレート側面にシリコンを装着したハイブリッドプレートを組合せ、滑りやすさを実現。さらにプレートがスタイリングの動きに合わせて上下し、余分な力を吸収しながらダメージを軽減します。
設定温度は80~200℃(5℃刻み)から選択。30秒で急速加熱するハイパワーヒーターを搭載し、温度がリアルタイムでデジタル表示されます。また15分の自動電源オフ機能や、プラグをピンク色にすることで他の機器と識別しやすくしたり、温度調節ボタンを赤と青に色分けして一目で判断できるようにするなど、安全面や使いやすさに配慮したつくりとなっていますね。
カラーはホワイトとインディゴの2色。プレート素材が異なる下位機種の「i628BK」「i628BL」と混同しやすいですが、ホワイトのプレートを目印にすると分かりやすいでしょう。15mm幅はサイズ25×300×30mm/重さ約180g、20mm幅はサイズ25×257×37mm/重さ/約200gと、へアイロンの中でも断トツで軽く、コードも短めの1.6mなので扱いやすいですね。12,000~13,000円と高額な部類に入りますが、公式サイトで購入すると30日間返品保証や、レビューの投稿で通常1年の保証が3年に延長されるなど、サポート体制も充実しています。
おすすめのカールアイロン
クレイツ イオンカールアイロン
ロングセラー商品となるクレイツの「イオンカールアイロン」。古い機種ではありますが今もなお絶大な人気を誇り、レビューの評価も高いことからピックアップしました。パイプの太さは19mm,26mm、32mm、38mmの4タイプから選べ、種類の豊富さも魅力的ですね。
150~190℃まで5段階の温度設定ができ、1時間無操作による自動電源オフ機能付き。立ち上がり時間については公表されていないものの、口コミを見る限りではスピーディーな印象です。パイプには髪滑りの良いセラミック加工を採用し、髪への負担を抑えながら素早く熱を伝えます。また一時的に立てて置けるスタンド付きなので、スタイリング中も安全に使えるというわけです。
カラーは1種類のみで、ハンドル部分がシルバー、パイプ部分がホワイトの2トーン。操作ボタンは電源と温度調節の2つだけと至ってシンプルです。サイズは50×320×50mm、重さ約370g、コード3m(32mm)。サロンでの使用を想定しているためコードが長めですね。パイプの太さによって多少の価格差はありますが、いずれもアンダー10,000円で購入可能です。
公式サイトの半額の値段で買えるネットショップもありますが、コピー商品を購入してしまったというレビューがあり、公式サイトでも注意喚起されています。もちろんすべてのネットショップが危険なわけではありませんが、リスクが生じる可能性があることは把握しておきましょう。
Bioprogramming(バイオプログラミング) ヘアビューロン 4D Plus [カール]
リュミエリーナが独自に開発した、バイオプログラミング搭載の「ヘアビューロン4D Plus」。バイオプログラミングとは、簡単に説明すると髪や肌を分子レベルで活性化する技術のことで、使用回数を重ねるごとに髪質が改善されるという優れものです。この話だけ聞くとちょっと怪しげですが、医療や農業など幅広い分野での応用が研究されており、多くの人が手触りの違いを実感しているようですね。サイズは26.5mm径のSタイプと、34mm径のLタイプの2種類です。
設定温度は40~180℃の間で7段階の調節が可能なので、低温域が細かく設定できます。また180℃の高温でもしっとり仕上がり、何度でも巻き直しできる点も特徴。髪質が弱い人や毎日使いたい人にもおすすめです。ちなみにスタイリング剤などをつけて使用すると傷める恐れがあるため、何も散布していない髪に使用しましょう。また設定温度を記憶するメモリー機能や、90分の自動電源オフ機能も付いています。
カラーは、高級感あるシャンパンゴールド×ブラックのグラデーション。ボタンを押すと操作音やメロディが流れて誤作動を防止します。サイズとコードの長さはS・Lタイプともに59×350×85mm/2m、重さはSタイプ約427.5g、Lタイプ約535.5gです。付属品に使用中の一時置きに便利な専用スタンドが付いて、価格はどちらも50,000円前後となっています。公式サイトで製品登録すると、通常6ヶ月のメーカー保証が1年半に延長されるのも嬉しいですね。
Dyson(ダイソン) Airwrap Volume+Shape HS01VNSFN
掃除機や扇風機でおなじみのダイソンデジタルモーターV9を搭載した「Airwrap Volume+Shape」。最大110,000回転/分、3.2キロパスカルもの風圧により、髪を吸い寄せるコアンダ効果を生み出します。風の力を利用するので、濡れた髪を乾かしながら使用できるだけでなく、短い髪の毛も残さず巻き取れるというわけです。30mmと40mmのカーラー2種類のほか、スムージングブラシ(ソフト)と、プレスタイリングドライヤーのアタッチメントが付いています。
さらに特筆すべきは、150℃以下に保つ「インテリジェント・ヒートコントロール機能」でしょう。風温を毎分40回以上測定する温度センサーと、発熱体をコントロールするマイクロプロセッサーにより、温度の上り過ぎを防ぎます。ボタン1つで冷風にも切り替え可能で、ヘアスタイルをしっかりキープできますね。ただしカーラーはそれぞれ巻く方向が決まっているため、左右で付け替えが必要になります。
アイアンとフューシャピンクの2色使いで、ダイソンらしい近未来的なデザインが目をひきますね。サイズ41×397×47mm、重さ約694g(30mmカーラー装着時)で、コードは2.7mとなっています。4種のアタッチメントに、フィルタークリーニングブラシ、滑り止めマット、収納ボックスがセットになって、販売価格は約60,000円です。ブロー、ドライ、カールの3役をまかなえ、髪に優しくスタイリングできることを考えれば、妥当な金額と言えるのではないでしょうか。
おすすめのストレート・カール両用ヘアアイロン
SALONIA 2WAYストレート&カール SL-002A
32mmのプレート&パイプを備えるサロニアの「2WAYストレート&カール SL-002A」。SL-004Sと同様にこちらも非常に人気が高く、ワンタッチで簡単にストレートとカールが切り替えられる構造になっています。セラミックコーティングを採用することで、スムーズな使い心地を叶えてくれるところも魅力の一つでしょう。
設定温度は100~220℃まで。ハンドル部に配置されたデジタル表示を見ながら、5℃刻みの設定が可能です。電源ボタンを2回押すと、設定した温度がロックできて便利ですね。立ち上がり時間は約50秒と比較的速く、オンにしてから30分後に切れる自動電源オフや、熱くなったパイプを支えるスタンドを装備するなど、機能性と安全性を兼ね備えたつくりになっています。
通常販売されているブラック、シルバー×ブラック、シルバー×ホワイトに加え、限定カラーもラインナップ。定番3色はサイズ39×320×74mm、重さ約420g、コード2mです。プレートが32×110mmと若干大きく一度に広範囲を挟める一方、前髪などピンポイントで使うときには慣れが必要になるかもしれません。とはいえ、約3,000円というリーズナブルな値段なので、サブ機としても購入しやすいですね。
パナソニック コンパクトブラシアイロン 26mm 2Way EH-HV40
ヘアアイロンの扱いが苦手な人におすすめなのが、ブラシとヘアアイロンが一体化しているパナソニック「コンパクトブラシアイロン2Way EH-HV40」。発熱部分が肌に触れにくい設計になっており、耳や額など火傷しやすい場所にも安心して利用できますね。なお、ブラシ部分のサイズは26mmですが、ブラシタイプはやや太めのカールになるので、同じパイプ径のヘアアイロンよりもナチュラルに仕上がります。
温度は約170℃で、立ち上がり時間は約1分半。熱伝導率の高いアルマイトコーティングと、両面ヒーターを搭載し、スタイリング時間を大幅にカットしてくれます。また「毛先キャッチクリップ」で髪の毛がしっかり掴めるため、後頭部や襟足も簡単にカールできるというわけです。クリップありでしっかりカール、クリップなしでトップにボリューム、プレートで挟んでストレートヘア、といった使い分けができるところも強みと言えるでしょう。
カラーはホワイト1種類で、電源用と切り替え用のスイッチが2つのみのシンプル構造。サイズ45×230×64mm、重さ約290g、コード1.7mとコンパクトなサイズ感に加え、耐熱ポーチが付属するので携帯性も良好ですね。販売価格は約4,000円です。デメリット面としては、温度設定できない点や、使用可能温度に達したか確認できない点が挙げられるので注意しましょう。
ヴィダルサスーン マジックシャイン 32mm VSS-8001
ヘアケアブランドの代名詞とも言えるヴィダルサスーンからは、ハイエンドシリーズとなる「マジックシャイン」の「VSS-8001」をご紹介。ストレートと32mmのカールに切り替えられるだけでなく、スチーム機能(ストレート使用時のみ)も備わっているので、静電気や摩擦を抑えながらしっかりスタイリングすることができます。
温度は140~200℃を5段階で、スチームの量も2段階で調節可能。パイプ部分には独自に開発した「シャイニーブラックコーティング技術」が施されており、滑らかな使用感と耐久性を持たせています。また熱をもった状態のパイプを浮かせて置けるセーフティースタンドや、万が一消し忘れても安全な自動電源オフ機能(約1時間)も搭載していて、使いやすさも優秀です。
デザインは、ブラックで統一したヴィダルサスーンらしいスタイリッシュな雰囲気。年齢性別問わずに愛用できますね。電源ボタン、温度調整ボタン、温度表示はグリップの側面にまとめて配置して、誤って手が触れにくい仕様です。サイズ38×320×77mm、重さ約420g、コード1.9m。付属品には収納ポーチと、スチーム用タンクに水を注入するためのスポイト、顔の周りに装着するやけど防止プロテクターが同梱しています。
その都度スチーム用の水を入れなければなりませんが、しっとり柔らかな質感に仕上がるのは大きなメリット。タンパク変性のことを考えると、濡れた髪へのヘアアイロンは御法度ですが、水蒸気を効果的に使うことで、クセの付きやすさや持続性がアップします。とくに太くて硬い髪とスチームが相性は良いので、今までのヘアアイロンでは満足できなかったという人も、効果を実感できるかもしれませんね。
まとめ
今回は「レビュー」や「売上ランキング」をもとに、公式サイトで取り扱いのある古い機種から最新機種まで様々なヘアアイロンを取り上げてみました。どのモデルも機能性とユーザー評価が高く、とくに立ち上がり時間や使いやすさを重視して選んでいるので、時短ヘアアレンジに役立つこと間違いないでしょう。
もちろん紹介していない中にも優秀な商品はたくさんあるので、髪質や用途にマッチしているか見極めながら、お気に入りのヘアアイロンを見つけてくださいね。
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