最近良く見掛けるようになった、「SIMフリースマホ(スマートフォン)」という単語。特に家電量販店のスマートフォン売り場では、専門のコーナーが作られているほどの人気です。
SIMフリースマホはキャリアによる縛りからも解放され、上手く使えば毎月の通信費を節約することができるため、利用者もどんどん増えていますね。そこで今回は、そんなSIMフリースマホの基本的な知識と、おすすめ機種をご紹介したいと思います。
SIMフリースマホ(スマートフォン)とは
SIMフリースマホとは、ものすごく簡単に言うと、「どの通信会社でも使えるスマートフォン」のことです。現在、日本の大手3キャリア(ドコモ・au・SoftBank)から販売されているスマートフォンの殆どは、販売されたキャリアでしか利用出来ないようなロック(SIMロック)が掛かっており、気軽に乗り換えたりすることはできません。ユーザーから見ると一見不便な話ではありますが、このおかげでキャリアの割引を受けるなど最新端末を低価格で購入できるというメリットも存在しますね(なお、現行の機種の殆どは、所定の条件を満たせばこのロックを解除できます)。
一方、こうしたロックを最初から掛けていないものも存在します。それが、今回取り上げるSIMフリースマホ。こちらは機種側が対応しているキャリアなら自由に乗り換えて使えるため、その時々で一番お得なキャリアを使うことが出来ます。最近話題のMVNO(格安SIM)キャリアと組み合わせることで、大手キャリアより大幅に通信費を節約するということも、もちろんできますね。
また、海外でも現地の安価なキャリアのプリペイドSIMを使えるので、旅行や出張の多い方は、現地での通信費を節約することも可能です。スマホはもはやなくてはならない存在ですが、そこにかかる通信費=ランニングコストは大きく、少しでも安くしたいもの。そんな人にピッタリなのが、SIMフリーススマホというわけです。
iPhoneシリーズ
スマートフォンというと、まず真っ先に思い浮かべる方も多いのがiPhoneですね。このiPhoneもSIMフリー版が用意されており、全国のApple直営店やAppleOnlineStoreのほか、ネットショップやSIMフリーを扱う携帯ショップなどで購入することができます。
iPhone XS/XS Max
もはや説明不要のiPhoneシリーズの最新作、iPhone XSとXS Max。Appleが2018年秋に発売した最新のiPhoneですね。
CPUには高性能なA12Bionicプロセッサを採用。機械学習(Neural Engine)と組み合わせることで、美しい写真の撮影や顔認証機能のFace IDなど、さまざまな処理を素早く実行します。その性能の高さはノートパソコンを駆動できるレベルとも称されており、まさにスマートフォンの最高峰と言えるモデルですね。
XSとXS Maxの違いは主にディスプレイサイズ。XS MaxはこれまでのiPhoneで最大のディスプレイサイズとなっており、動画を見たり、書類をチェックしたりといった作業に適していますね。ただし、その分本体サイズと重量が増加するので、コンパクトに持ち歩きたいのならXSがおすすめです。
iPhone XSとXS Maxの基本スペック
・CPU:Apple A12 Bionic
・カメラ:1,200万画素(広角側 f1.4/望遠側 f2.4)
・ストレージ容量:64/256/512GB
・重量:XS 177g/ XS Max 208g
・ディスプレイサイズ:XS 5.8inch/ XS Max 6.5inch
・ディスプレイ解像度:458ppi
iPhone XR
iPhoneXRは、iPhoneXSの一部機能を簡略化して、その分お手頃な価格に抑えたエントリーモデルです。廉価版ではありますが、CPUはXSシリーズと同じA12Bionicを採用。現行のフラグシップ機と十分渡り合える性能をもっており、こちらでもiPhoneの素晴らしさを十分体感できるようになっています。
XSシリーズとの違いは、ディスプレイの解像度やカメラの性能・機能面でやや劣る程度。コストパフォーマンスを求めるなら、XRはおすすめのモデルです。
iPhone XRの基本スペック
・CPU:Apple A12 Bionic
・カメラ:1,200万画素( f1.4)
・ストレージ容量:64/128/256GB
・重量:194g
・ディスプレイサイズ:6.1inch
・ディスプレイ解像度:326ppi
Androidスマートフォン(ハイスペック機)
スマートフォンは何もiPhoneだけではありません。今はAndroidスマートフォンも高性能化、カメラの高画質化、外観のブラッシュアップ化が進んでおり、iPhoneに負けず劣らずの端末がたくさんありますね。
ここからは、iPhoneのライバルでもあるAndroidスマートフォンの中から、おすすめのSIMフリー機を紹介していきたいと思います。
Google Pixel3/Pixel3 XL
検索エンジン最大手であり、Android OSの開発元でもあるGoogleが手がける最新スマートフォンが、このPixel3/Pixel3 XL。満を辞しての日本初登場となる、Google Pixelブランドのスマートフォンですね。
OSの開発元からリリースされる端末と言うことで、ハードとソフトの相性も良く、この辺りはiPhone同様の強みと言えますね。また翻訳やクラウドサービスなど数々のWEBサービスを手がけるGoogleだけあって、それらサービスとの連携・使い勝手の良さもPixelならではのメリットではないでしょうか。機械学習などの最先端技術も数多く盛り込まれており、夜景なども明るく撮影できるカメラの評価も非常に高いですね。
発売後最低3年間は最新のAndroid OSを使う事が出来る点もメリットのひとつではないでしょうか。Android機の場合、Google以外のメーカーは最新バージョンのOSへのアップデートが遅れたり、アップデートそのものを打ち切るケースも珍しくないので、アップデート保証があるのはユーザーとしても嬉しいポイントです。
Googleのサービスを良く使うという人や、同じ機種を出来るだけ長く現役で使いたいという人におすすめのモデルとなっています。
Google Pixel3/Pixel3 XLの基本スペック
・CPU:Qualcomm Snapdragon 845
・カメラ:1,220万画素( f1.8)
・ストレージ容量:64/128GB
・重量:Pixel3 148g / XL 194g
・ディスプレイサイズ:Pixel3 5.5inch / XL 6.3inch
・ディスプレイ解像度:Pixel3 443ppi / XL 523ppi
HUAWEI Mate 20 Pro
中国のファーウェイが製造・販売しているハイエンドスマートフォン、HUAWEI Mate 20 Pro。その特徴は、性能に対する圧倒的なコストパフォーマンスの良さですね。同じ価格帯の他社の機種と比較して、ハードウェアのスペックが優れているので、「良い物を少しでも安く」という方におすすめです。
また見逃せないのはそのカメラ性能の高さ。三眼トリプルカメラと、4000万画素というデジカメ並みの解像度を誇るセンサーで撮影されるその画像の綺麗さは非常に評価が高く、かなり話題になっています。
ファーウェイ製品はMVNO(格安SIM)キャリアでも扱っている所が多いので、その点でも選びやすい機種の1つといえますね。
HUAWEI Mate 20 Proの基本スペック
・CPU:HUAWEI Kirin 980
・カメラ:広角 4,000万画素/望遠 800万画素
・ストレージ容量:128GB
・重量:189g
・ディスプレイサイズ:6.39inch
Androidスマートフォン(ミドルレンジ機)
AQUOS R compact SH-M06
日本のメーカーが日本のユーザーの為に作ったスマートフォン、それがこのSHARPのAQUOS R compactです。わずか140gのコンパクトなボディに、1,640万画素のアウトカメラやおサイフケータイなど、日本で使う上で欠かせない機能がしっかりと載っています。
SIMフリースマートフォンではおサイフケータイ非対応の機種もまだまだ多いため、SuicaやEdyなどを使いこなしている方には特におすすめですね。また、本体が手にしっかりと収まる小ささなので、軽くて小さなスマートフォンが良いという方にも魅力的な機種ではないでしょうか。
SHARP AQUOS R compactの基本スペック
・CPU:Qualcomm Snapdragon 660
・カメラ:1,640万画素
・ストレージ容量:32GB(+microSD)
・重量:140g
・ディスプレイサイズ:4.9inch
ZenFone Max Pro(M2)
台湾のPCメーカーASUSが手がけるスマートフォン、ZenFoneシリーズ。なかでもこのMax Pro(M2)は、バッテリーの持ち時間にこだわった機種です。
ZenFone Max Pro(M2)では、VoLTE利用時で連続通話時間は約31時間。iPhoneシリーズでいちばんバッテリー持ちの良いiPhone XRでも最大25時間ということを考えると、このバッテリー持ちは驚異的と言えますね。
その分、CPUなどのスペックは控えめですが、メールやネットサーフィン程度なら問題ありません。ゲームや動画編集などヘビーな使い方はあまりせず、ビジネスメインで使いたいという人にも最適な機種となっています。
ZenFone Max Pro(M2)の基本スペック
・CPU:Qualcomm Snapdragon 660
・カメラ:1,200万画素
・ストレージ容量:64GB(+microSD)
・重量:175g
・ディスプレイサイズ:6.3inch
特徴的なスマートフォン(Android)
OPPO Find X
スマートフォンの画面を大きくしようとする際、必ずぶつかるのが「スピーカーをどうするか」という問題。スマートフォンの前面には通話用のスピーカーやインカメラ、各種センサー類が搭載されている為、これらを残そうとすると画面を凹ませたり(ノッチ型)画面に穴を空けたり(パンチホール型)しなければなりません。
そんな中、別のアプローチで本当の意味での全画面表示を実現したのが、このOPPO Find Xです。この機種では受話スピーカーやカメラ等を本体内部に収め、必要な時にだけ自動でせり上がる構造になっています。その為、普段ネットやメールをしている際は、大きな画面をフルに使うことが可能。動画再生時などでも視界をノッチやパンチホールに邪魔されることがありません。
もちろん、CPUなどのスペックもフラグシップ機並みの性能の高さ。おサイフケータイ非対応の点を除けば、使用する上で特に不満を感じるようなこともないでしょう。真の全画面表示を味わってみたいという人におすすめの一品です。
OPPO Find Xの基本スペック
・CPU:Qualcomm Snapdragon 845
・カメラ:2,000万画素+1,600万画素
・ストレージ容量:256GB
・重量:186g
・ディスプレイサイズ:6.4inch
BlackBerry KEY2
BlackBerry KEY2は、今では珍しくなった物理キーボード付きのスマートフォン。実はこのBlackBerry、知る人ぞ知るiPhone登場以前から存在する老舗のスマートフォンですね。ビジネス向けのシックなデザインとセキュリティを重視したソフトウェアが好評を博し、オバマ前アメリカ大統領が使っていた事でも有名です。
現在は独自OSからAndroidへと切り替わっていますが、それでもセキュリティ重視の姿勢は昔と変わらず。専用アプリ「DTEK」を使えば、インストール済みアプリのアクセス権限などをチェックすることが出来ます。
また、本体前面に搭載された物理キーボードを使えば、長文の入力も非常に快適に行うことができますね。このキーボードは各ボタンにショートカットを割り当てられるので、よく使うアプリを登録すれば、わざわざアイコンをタップしなくても素早く起動できるようになります。
文字を打つシーンが多い方や、仕事用にセキュリティの高いスマートフォンが欲しいという人に最適なマートフォンです。
BlackBerry KEY2の基本スペック
・CPU:Qualcomm Snapdragon 660
・カメラ:1,200万画素+1,200万画素
・ストレージ容量:64/128GB(+microSD)
・重量:160g
・ディスプレイサイズ:4.9inch
まとめ
最近のスマートフォンは、どのメーカーも機能や性能面が似通った物が多くなっており、どれを買えば良いか迷ってしまうなんてこともありますよね。そんな時に重要なのは自分が何を重視しているかということです。
圧倒的な知名度や操作性の良さはやはりiPhoneに軍配が上がりますが、Googleサービスの使いやすさや写真性能で言えばPixelやHUAWEI Mate 20 Pro、コスパメインで考えればZenFoneやAQUOSも視野に入ってきますね。また物理キーボードが必要であればBlackBerryも検討すべきです。
この春から新生活をはじめ、新たにスマホを購入する人や買い換える人も多いと思いますが、各モデルの特徴などを把握して、ぜひ自身に最適なモデルを選んで購入してくださいね。
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