iMac Proの専用付属品だったスペースグレイモデルのMacアクセサリですが、遂に単体販売されるようになりましたね。以前からこのアクセサリに注目していた、同じスペグレのMacBook Proユーザーである私。今回外部モニターを導入するにあたり、クラムシェルモードで使うことも想定していましたので、一緒にスペースグレイモデルのMagic Mouse 2とMagic Keyboard(テンキー付き)も購入してみました。
そこで今回はそのレビューと合わせて、所有している旧モデルのMagic MouseとKeyboard(電池式)との比較もお届け。こちらの比較内容はシルバー/グレイのカラーに関係なく共通のポイントになりますので、旧モデルを使っていて新モデルに買い替えを検討している人にも参考になる内容にしたいと思います。
同時に買い揃えた、MBPとUSB-Cケーブル1本で接続可能な4Kモニター「LG 27UK850-W」のレビューはこちらからどうぞ。

iMac Proの付属アクセサリから単体販売へ
2017年12月14日、衝撃のデビューを果たしたiMac Pro。かなりのハイスペックであることから、かなり話題になりましたが、マシンスペックと同じくらい話題になったのがそのカラーについて。
iMacシリーズはMacBookシリーズやiPhoneシリーズと違い、しばらくの間シルバーのみの単色しか存在しませんでした。しかしiMac Proはスペースグレイカラーを採用しての登場。マウスやキーボードなどのアクセサリ類も専用のスペースグレイモデルが用意され、既存モデルとの差別化が図られています。
そんなスペースグレイのMacアクセサリ類ですが、当初はiMac Proにしか付属しないということで、オークションで高値で転売されたり、「スペースグレイのアクセサリの値段は50万以上(iMac Pro本体の価格)」なんていう冗談もネット上では書かれたりしましたね。iMac Proと同じスペースグレイカラーのMacBookシリーズ所有者の中には、単体販売を待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか。(私もそのひとりです)
そして2018年3月28日、遂に待ち望まれていた単体販売を開始。私はスペースグレイのMacBook Proを使っており、ちょうど外部モニターなどを買い揃えようと思っていたタイミングでの販売になったため、旧型(電池式のMagic Mouse/Keyboard)からの買い替えをおこないました。
Magic Mouse 2 スペースグレイモデル
外観&デザイン
まずはパッケージと開封作業です。相変わらずアップル製品はこの状態からテンションを上げてくれますね。箱と内容物はいつも通りのアップル製品です。
本体の他に同梱品として充電用のケーブルとマニュアルが付属。こちらもいつも通りシンプルです。付属のLightningケーブルも本体カラーに合わせた黒。
さて外観のデザインですが、表面についてはスペースグレイというよりはブラックと表現した方が良いくらい黒いですね。製品画像でもわかっていたことですが、灰色感はあまりありません。
同じスペースグレイのiPhone Xと並べてみると同じような質感ですね。表面をガラスや樹脂で覆って光沢やクリア感を出した黒は非常に綺麗です。
横からの見た目は曲線を描いた美しいデザイン。個人的にはMagic Mouseって本当に良いデザインのマウスだなと昔から思っていて、モノとしての完成度がかなり高い製品だと感じます。側面はしっかりMac系のスペースグレイ色ですね。
背面には電源スイッチや受電用のLightningポートが備わっています。こちらもしっかりスペースグレイカラー。
余談ですが最初にこのマウスを見た時、昔の1ボタン時代の黒い「Apple Pro Mouse(アップルプロマウス)」を思い出しました。知っている人も少ないかもしれませんが、あのマウスのデザインかなり好きだったんですよね。
シルバーモデルのMagic Mouseではあまりプロマウスを思い浮かべることはないのですが、たぶん白よりも黒の方が表面の光沢感や樹脂のクリアな質感がわかりやすく、それがクリアパーツで覆ったプロマウスの質感に近いからだと思います。私としては断然シルバーよりもこのスペースグレイのMagic Mouseの方が好きな質感ですね。
使用感&操作性
私はマウスパッドを使わず木製のデスクの上に直接マウスを置いて使っているのですが、滑りは良いです。引っかかることもないですし、滑らかな操作ができます。重さも全く気になりませんね。
マルチタッチに対応した表面部分の操作も非常にやりやすいです。指の操作に合わせてOS側がリニアに反応するこの感覚は気持ちよく、これはハードとソフトを統合的に開発しているアップル製品ならではのメリット。ロジクールなどから出ている多ボタンマウスも便利で、作業効率が上がる場面もありますが、使うときの感覚的な気持ちよさを重視するなら、Macの場合はやはりこのマウスが最適で最高な選択になると思います。
トラッキング性能も特に問題ありません。唯一の不満点はマウススピードですがこれはMagic Mouse側の問題ではなくmacOS側の問題。私はMouseZoomというフリーソフトを使ってこの不満を解消しています。(ターミナルからの操作でも加速度は変更できます。)
旧モデルとの比較
旧モデルである初代Magic Mouse(電池式)との違いですが色はさておき、形状的にはほとんど同じように見えます。
サイズや厚みもほぼ同じですね。
裏面は旧モデルが電池入れ替え用の蓋があるのに対して、Magic Mouse 2はつなぎ目なしのデザインになっています。代わりに充電用のLightningポートが備わっていますね。
重量についてはちょっと持つだけでわかるくらいMagic Mouse 2の方が軽いです。そのおかげで操作性はMagic Mouse 2の方がかなり快適ですね。旧型が重いと感じていた人には良い改良だと思います。
裏面の2本のライン上のパーツも大幅に改良されています。旧型は今の私のデスクでは少し引っかかる感じがするのですが、新型はかなり滑らか。摩擦音も旧型に比べてかなり小さいです。
充電については端子が底面にあるため、充電しながら使うことができない点はやや新型のデメリットでしょうか。電池式の場合は電池を入れ替えるだけですぐ使えるという利点もありますしね。ただ新型の場合、面倒な電池交換が不要というポイントもあります。トータルで見れば、使わない時間に充電すれば問題が解決できる新型の方が、メリットは大きい気がします。
というわけで旧モデルから様々な点で改良されているMagic Mouse 2。かなり完成度が高いマウスになっています。
Magic Keyboard(テンキー付き) スペースグレイモデル
外観&デザイン
こちらもまずはアンボックス作業から。こちらも内容はMagic Mouse 2とほぼ同じです。
本体デザインについては、シックでかなりかっこいいです。Magic Mouse 2同様、個人的にはシルバーモデルよりも質感が高く、高級感があるように思います。今回USキーボードを選択したこともあって、キーの配置も整っており、より完成度が高く感じますね。
裏面はほぼマットな黒一色で写真ではわかりづらいですが、真ん中にアップルマークがくり抜かれています。
上部には電源スイッチと充電用のLightningポートを配置。充電しやすそうな合理的な場所ですね。
アップル製品全般に言えることですが、全体的にシンプルでミニマルなデザインですね。一枚の板にキーがそれぞれ埋め込まれているような感覚で、余計な修飾物がなく、モノとしてとてもシンプルなのに完成されているプロダクトです。
また今回購入したのはアップル製キーボードでは久しぶりの登場となったテンキー付きのもの。スペースグレイのMagic Keyboardはテンキー無しのものは用意されていませんので、必然的にテンキー付きになります。従来のコンパクトなキーボードに比べ横長になっていますが、見た目上はしっくりくるサイズだと思います。
使用感&操作性
最近のMacBookやMacBook Proのキーボードに採用されている第二世代バタフライキーボードとは違い、Magic Keyboardはシザー式ですが打鍵感は非常に良いです。ストロークが深くもなく浅くもなく絶妙で、使いやすいですね。
バタフライの軽いタッチ感とほんの少しの打鍵で打てる感覚にも、当初は良い意味で凄いと感じていましたが、改めて使い比べてみるとシザー式はシザー式で使いやすいと感じます。
好みの問題になってくると思いますが、個人的にはデスクでしっかり腰を据えて作業をする場合はシザー、外での簡易作業やソファなどでカジュアルに使う場合はバタフライが向いているかなと思います。そういう意味ではMacBook Proの内蔵キーボードがバタフライで、Magic Keyboardがシザーというのは自分の想定する使い方に合っているなと感じますね。
あとテンキー付きはやはり便利です。カーソルキーが特に使いやすいですね。テンキーなしのモデルではカーソルキーが小さくしかも一箇所に詰め込まれている感じで打ちにくいのですが、このモデルはしっかりスペースが取られていて打ち間違いなども防げます。カーソルキーや数字キーを使う機会が多い人は、テンキー付きモデルの方がオススメです。
概ね満足度の高い使用感ですが、普段MacBook Proを使っているため、唯一不便に感じることがあります。それがTouch IDの存在。ログイン時など、パスワードの代わりにTouch IDを使った素早い認証に慣れてしまっているので、キーボード単体でそれが使えないのはややストレスです。
MacBook Pro側のキーボード隅にあるTouch IDに指をかざすという方法もありますが、やっぱり今使っているキーボードの側にないと真価を発揮しませんし、そもそもクラムシェルモードで使っている場合はそれもできません。少し価格が上がってもいいので、次モデルではぜひMagic KeyboardにTouch IDを内蔵してほしいと思います。
旧モデルとの比較
旧モデルであるアップルワイヤレスキーボードとの最大の違いは、厚みです。旧モデルでは電池を中に入れる必要があったため、ファンクションキー側にそれなりの厚み必要でしたが、充電式となったMagic Keyboardではその必要もなくなりかなり薄いです。
そのぶん当然、全体の傾斜もMagic Keyboardの方が緩くなっています。私は普段全く傾斜のないMacBook Proのキーボードを触ることも多いため、この傾斜による使い勝手の変化はあまり感じませんでしたが、人によっては慣れが必要かもしれませんね。
また質感もかなり変わっています。旧モデルは少しおもちゃっぽいチープな感じもしたんですが、Magic Keyboardはしっかりと高級感のある仕上がりになっています。ただこれはスペースグレイだからそう感じるのかもしれません。
今回購入したのがテンキー付きモデルのため、テンキー無しの旧モデルと正確なサイズ感を比較することはできませんが、重さは電池がない分テンキー付きであってもMagic Keyboardの方が軽いですね。Magic KeyboardはiPadの外付けキーボードとしても使えるため、薄型軽量化で持ち運びもしやすくなっていると思います。
MacBook Pro(スペースグレイ)との相性
同じ「スペースグレイ」の名前を冠した純正品どうしということで、MacBook Proとの相性は抜群です。キーボードだけを近くでみると内蔵のものかMagic Keyboardなのかわからないくらいですね。色味はMagic Keyboardの方がより黒に近い感じに見えます。
私は普段クラムシェルモードで使うことが多いのですが、この状態でもデスク周りに一体感が出て非常に満足度が高いです。本体、キーボード、マウスとどれも完成度が高い上に、同色で揃えることでより統一感が出て最高の作業環境になったと感じています。
一緒に使っている4Kモニター「LG 27UK850-W」のレビューはこちら。

MacBook Proと相性抜群のスタンド「Satechi バーティカルラップトップスタンド」もレビューしています。

Magic Trackpad 2のスペースグレイモデルも販売中
今回は購入していませんが、Magic Trackpad 2のスペースグレイモデルも販売されています。私は旧型のMagic Trackpadも使っており、マウスとの使用割合はちょうど半々くらい。作業に応じて使い分けているのですが、細かな作業以外ではトラックパッドの方が使いやすいことが意外と多いんですよね。
しばらくはこのまま旧型を使い続けると思いますが、どこかのタイミングでスペグレMagic Trackpad 2も購入するかもしれません。
まとめ
今回は新発売のスペースグレイのMagic Mouse 2 とMagic Keyboard(テンキー付き)の製品レビューでしたが、旧モデルとの比較も盛り込んだ内容にしてみました。旧モデルからは使いやすさの面で色々と進化していましたね。
また色についてはスペースグレイの方がシルバーよりも質感が高く感じ、個人的には好きですね。特にスペースグレイのMacBook/MacBook Proユーザーには、やっと統一感のあるアクセサリが登場したということで、特にオススメできます。
ただどちらのカラーにしてもMacと組み合わせて使う上では、これ以上ないくらいの快適性を提供してくれるアイテムだと思いますので、新規でマウス/キーボードの購入を検討している人や旧モデルを使っている人は、ぜひ購入の選択肢のひとつにしてみてください。
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