ブロックチェーンとは何か?ブロックチェーンの本質である分散化を理解しよう

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連日、「ビットコイン」に代表される仮想通貨(暗号通貨)がニュースで取り上げられています。10月10日現在、ビットコインがまた過去最高値を更新する勢いで高騰していますが、このビットコインは「ブロックチェーン」と呼ばれる画期的な技術によって構築されています。

この連載では、ブロックチェーンの仕組みやブロックチェーンを支える技術などを解説しています。前回、前々回とブロックチェーンの基本的な仕組みと暗号化技術を紹介しました。

ブロックチェーンとは何か?ビットコインなどの仮想通貨の技術基盤となるブロックチェーンの基本的な仕組みを理解しよう
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ブロックチェーンとは何か?ブロックチェーンを支える暗号化技術を理解しよう
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今回は、ブロックチェーンの本質である「分散型システム」と、ブロックチェーンによって今後私たちの生活がどのように変わるかについて見ていきましょう。

分散型システムを支える「P2P」方式

ブロックチェーンは、「分散型取引台帳」とも呼ばれます。文字通り、ブロックチェーンは「分散化」という特徴を持っていて、分散型システムの一種だと言われています。分散型システムとは、多くのコンピューターが連携して動作するシステムです。

ブロックチェーンでは、ネットワークに接続されたコンピューターである「ノード」が複数集まり、同じ取引データを分散して共有します。複数の場所に同じものがあるため、何かおかしい取引があった場合は、誰かが気づくことができます。そのため、「記録が正しいかどうか皆で監視するシステム」とも呼ばれたりします。これには「P2P(Peer to Peer)」という技術が使われています。

P2Pとは、少なくとも2台のノードが互いに1対1で接続して通信する方式です。ブロックチェーンでは接続するノードがたくさん集まると、それぞれがP2P方式で接続された状態のP2P分散ネットワークが作られます。例えば、P2P方式の代表的なサービスが「Winny」です。

P2P分散ネットワークに参加するノードは、原則として全て対等な機能を持ちます。一部のノードのブロックチェーンが故障や停止してしまったり、消えてしまったりしても、他のノードが同じデータを持っていてネットワークとして継続することが可能です。また、別のノードが持つデータから復元することができます。

その規模が大きくなるほど全体に与える影響は少なく、システムがダウンしにくくなります。これを「耐障害性」といいます。ブロックチェーンは2009年に稼働してから、現在まで一度もシステムを停止したことがありません。耐障害性に優れたネットワークという性質を持っています。
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中央集権型の課題を解消できるブロックチェーン

分散型と対比されるものとして「集中型」または「中央集権型」という言葉があります。多くのシステム・サービスは、集中型のシステムで成り立っています。このようなシステムでは、「クライアント/サーバ」方式を採用しています。

クライアントとは、各自が保有するノード(コンピューター)のこと、サーバとは、情報を集めて一括で管理する大型のコンピューターのことです。例えば、Facebookではユーザーの投稿や写真などは全てFacebookが管理するサーバに集められます(アップロード)。Facebookユーザー(クライアント)は、そのサーバ内のデータを参照することで全てのユーザーが同じデータを閲覧しています。

ブロックチェーンでは、こうした管理者(サーバ)を置くことも置かないこともできます。管理者とは、ネットワークに参加するノードになるかを許可する人と考えてください。こうした中央集権型管理にも問題点があります。中央管理者の不手際による情報漏えいや不正行為などが発生してしまうリスクがあります。また、集中管理しているサーバが止まってしまうと、システム全体が止まってしまう可能性もあります。

一方、ブロックチェーンでは、特定の人によるシステムのハッキングを防止することができます。さらにバックアップを分散して保有するため、データが紛失することはありません。

私たちの生活を便利にする可能性も

ここまで見てきたように、ブロックチェーンには「特殊なデータ構造」「暗号化技術」「分散型システム」といった特徴があります。こうした特徴を活かして、ビットコインだけでなく、各分野で新しいビジネスやサービスをつくる取り組みが始められています。

経済産業省の試算によると、日本国内におけるブロックチェーン関連の市場規模は67兆円になると予測されています。

ブロックチェーンの可能性を最初に見出したのが、金融分野です。「フィンテック」と呼ばれる、金融分野の情報技術革新を支える中核技術として注目されました。最近では、広告の基盤や流通分野の効率化などをはじめ、様々な分野で応用する取り組みが進んでいます。

例えば、地域通貨や電子クーポン、ポイントサービスの基盤になることができます。また、土地登記や出生・婚姻・転居などの登録、各種証明書、電子カルテなどにも応用できます。特に流通分野では原材料から製造過程、流通、販売までを一貫してブロックチェーンで管理できる可能性があると考えられています。その他にも、ブロックチェーンを使えば、中央で管理する第三者を通さず、個人と個人が直接取引(C2C)することもできます。

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まとめ

このように、ブロックチェーンには、私たちの生活をより便利にする重要な基盤となる可能性があります。その一方で、ブロックチェーンにはまだまだ技術的な仕組みや運用方法に課題があることも事実です。それらの課題を解消して、これからの社会にどう影響を与えていくのか、今後の展開が楽しみな技術だといえます。