料理を作るたびに発生する生ごみは処理が面倒なものですよね。シンクに放置しておくとコバエが発生する原因にもなってしまいますし、夏場は臭いも気になります。
そんな生ごみの処理を一気に楽にしてくれるのが家庭用の生ごみ処理機。生ごみ処理機は生ごみを分解し、腐敗や臭いを抑えて処分してくれるというまさに画期的な製品ですね。また生ごみ処理機で処理した生ごみは家庭菜園の有機肥料として用いることもできます。
しかし一言に生ごみ処理機と言っても、各メーカーから用途に応じて様々な製品が販売されています。そこで今回は数ある生ごみ処理機から特におすすめの製品を厳選。それぞれの製品の特徴や機能を詳しく紹介していきたいと思います。
家庭用生ごみ処理機の種類
家庭用の生ごみ処理機は、一般的に乾燥式とバイオ式の2つに大別されます。それぞれ特徴や価格帯も変わってくるので、用途に合わせて選択していきましょう。
乾燥式生ごみ処理機の特徴
乾燥式生ごみ処理機は生ごみに温風をあて、水分を蒸発させてカラカラにするという仕組みです。電気を使う分、生ごみの処理スピードは早いと言えます。
置き場所としては、基本的に室内となりますね。シンク周りなどに設置して、パパッと生ごみを処理したい人に向いています。
乾燥式生ごみ処理機のメリット
・生ごみの処理スピードが早い
・室内に設置できる
・臭いが少ない
乾燥式生ごみ処理機のデメリット
・バイオ式と比べて本体価格は高め
・電気代がかかる
・動作時に音が発生する
バイオ式生ごみ処理機の特徴
バイオ式生ごみ処理機はバイオチップと生ごみを混ぜ合わせ、微生物の力で生ごみを分解するという仕組みです。基本的に電気は使わず、自然の力だけで処理を行うため、やや処理時間は長くなってしまいますね。
従来は屋外に設置する製品が主流でしたが、最近は室内に設置できる製品も増えています。乾燥式と比べて本体価格は安い傾向にあり、手軽に生ごみ処理機を導入したい人に向いていると言えます。
バイオ式生ごみ処理機のメリット
・乾燥式と比べて本体価格が安め
・電気代がかからない
・音が発生しない
バイオ式生ごみ処理機のデメリット
・生ごみの処理に時間がかかる
・モデルによっては臭いが漏れやすく、屋外設置となる場合もある
おすすめの乾燥式生ごみ処理機
Panasonic 家庭用生ごみ処理機 MS-N53
独自のプラチナパラジウム触媒技術を用い、生ごみの臭いを徹底的に抑えてくれるのがPanasonicの「MS-N53」。生ごみの臭いを99%カットし、嫌な臭いをほとんど感じさせません。また処理後は生ごみを約1/7まで減容できるので、ゴミ捨ての手間も軽減できます。
1回あたりの生ごみの処理容量は約2kgと、乾燥式生ごみ処理機としては大容量。これだけの容量がありながらもサイズは26.8×36.5×55cmとコンパクトなので、キッチンの隅にゴミ箱感覚で置いておけますね。
運転予約機能がついているので、生ごみが最も多くなった夜のタイミングで処理をスタートさせることもできます。運転のモードは標準モードとソフト乾燥モードの2種類。ソフト乾燥モードはじっくり生ごみを乾燥させるモードとなり、より質の高い有機肥料を作りたい場合に適したモードとなります。
外観はごみ箱というよりも家電製品らしいスタイリッシュなデザインとなっており、シンク周りに置いておいても馴染みそうな生ごみ処理機となっています。
島産業 パリパリキューブライトアルファ PCL-33
島産業の「PCL-33-BWR」は三角コーナーの代わりにシンク内に設置できるのが大きな特徴。専用バスケットに生ごみが溜まったら本体にセットし、あとはボタン1つで生ごみを処理してくれます。また専用バスケットは中性洗剤で丸洗い可能なので、いつでも清潔に保てますね。
また静音性も「PCL-33」の特徴の1つで、運転時の音はわずか36dBと深夜でもほとんど気にならないレベル。夜寝ている間に運転しても大丈夫そうですね。サイズも21.5×28.3cmと小型なので、どこに置いても邪魔になりません。
本体カラーはトリコロールとブルーストライプの2色展開です。家電製品というよりはお洒落なごみ箱のようなデザインで、キッチンの雰囲気を壊すことなく使用できる生ごみ処理機となっています。
ちなみに商品ラインナップとしては「PCL-31」という製品が下位機種として存在します。こちらにはスタート予約機能や自動停止機能が搭載されていない代わりに本体価格が安く、予算次第ではこちらを検討してもいいですね。
おすすめのバイオ式生ごみ処理機
サンコープラスチック EMワーカー 15L
生ごみを有機肥料に変えるだけでなく、分離液も取り出せるのがサンコープラスチックの「EMワーカー 15L」。生ごみから抽出した分離液は希釈して液体肥料にできるのはもちろん、トイレの消臭や下水道の洗浄にも利用できます。まさにエコに徹底的にこだわった製品ですね。また分離液の取り出しは本体下部のコックを捻るだけと簡単で、利便性が高い点も魅力的です。
処理容量は15Lと、家庭用としては十分なサイズ。投入口も大きいので、料理後や食後に出た生ごみをそのまま一気に投入できます。生ごみと同時に市販の「EM生ごみ処理ボカシ」を投入し、蓋をしておくだけと使用方法が非常に簡単な点も嬉しいですね。
バイオ式のため、生ごみを完全に処理するには夏場であれば10〜15日、冬場であれば15〜20日程度かかります。時間を気にする場合は、本体を2個用意して交互に使用するというのもありですね。
伸和 キッチンコンポスト
処理容量の大きさが魅力的なのが、この伸和の生ごみ処理機「キッチンコンポスト」。約19Lの生ごみが一度に処理できるため、生ごみが頻繁に出る家庭でも余裕を持って使用できます。容量は大きいもののサイズは29×29×41cmと縦長の設計なので、場所を取りにくいのも嬉しいポイントですね。
蓋部分は軟質のプラスチック製となっているので、臭いの密封性が高いのも特徴。乾燥式生ごみ処理機と比べて臭いが漏れやすいバイオ式生ごみ処理機ですが、こちらは室内に置いておいても臭いが気になりにくい仕様となっています。またサンコープラスチックの「EMワーカー 15L」と同様に分離液を取り出すためのコックがついているので、生ごみを無駄なく再利用できますね。
本体カラーは4色展開で、外観は一般家庭にある普通のごみ箱のようなデザイン。室内に置いておいても馴染みそうな生ごみ処理機となっています。
エコクリーン 自然にカエル S
電気を使わずとも乾燥式生ごみ処理機に劣らない処理能力を持つのがエコクリーンの「自然にカエルS」。専用のバイオチップは空気に触れるだけで微生物が活発に活動してくれるので、本体のハンドルをぐるぐる回すだけで効率良く生ごみを処理してくれます。
本体上部は通気性を良くするためにメッシュ構造を採用。一見臭いが漏れてしまいそうな構造ですが、専用のバイオチップに強い防臭効果があるので、ハンドルで攪拌してしまえば生ごみの臭いはほとんど気になりません。
処理容量は約700gで、1回あたりに三角コーナー1杯分くらいの生ごみ処理が可能。生ごみは1/10以下の大きさまで減容されるため、毎日投入し続けても中身の量は増えていきません。専用のバイオチップは4〜5ヶ月に1度半量を交換するだけでよく、仮に2年間使用し続けてもランニングコストは700円以下と非常に低コストな点も魅力です。電気代もかからず、お財布にも優しい製品と言えますね。
アイリスオーヤマ エココンポスト EX-101
アイリスオーヤマの「EX-101」は屋外設置専用の生ごみ処理機で、家庭菜園などを行なっている土壌の上にそのまま設置する製品です。生ごみ処理機に投入した生ごみは自然発酵し、有機肥料としてそのまま地面に還元されていくというイメージですね。生ごみを外まで捨てに行く手間は増えてしまいますが、投入した生ごみが何もせずとも有機肥料として使われるのは便利なポイントではないでしょうか。生ごみが一杯になった際は本体を土壌から引き抜き、周りの土を被せるだけで大丈夫です。
処理容量は101Lと大容量なので、生ごみの量を気にせず毎日投入できます。大容量の割に本体重量は3.4kgと軽量なので、重くて設置が大変ということはなさそうですね。
サイズ違いのモデルとして、95L対応の「IC-100」、130L対応の「IC-130」、160L対応の「IC-160」という製品もあります。家庭の生ごみの量に合わせて、最適なサイズを選ぶようにしましょう。
東北環境 Newサム TKB-210
生ごみだけでなくペットのフンまで処理できるのが東北環境の「TKB-210」。他社製品では「投入しないでください」となっているペットのフンを投入できるのは「TKB-210」だけです。犬や猫を飼っている人にとってフンの処理はとても悩ましい問題なので、投入するだけで処理してくれるのはありがたいですね。
処理容量は1日で約700g。中型犬の1日のフンの量を200g前後と仮定しても、十分な容量と言えるのではないでしょうか。もちろんフンと同時に通常の生ごみも処理可能で、処理後は有機肥料として利用できます。密封性能も高く、室内に設置しても臭い漏れが気にならないのは嬉しいポイントですね。
本体カラーは5色展開。デザインはワンちゃんをイメージさせるものとなっており、愛犬家にもぴったりのキュートなデザインの生ごみ処理機と言えます。
まとめ
生ごみの臭いや腐敗といった問題を解決してくれる生ごみ処理機。特に暑い時期には生ごみの処理にはより一層気を使う必要があるので、生ごみ処理機は1台用意しておいて損はありません。また自宅で家庭菜園を行なっている人は、生ごみを有機肥料として再利用できるので一石二鳥ですね。
生ごみ処理機は乾燥式を選ぶかバイオ式を選ぶかで予算や機能面が大きく変わってくるのはもちろん、一度に処理したい生ごみの量などによっても最適な製品は変わってきます。各商品を比較して、ぜひ最適な1台の購入を検討してみてください。
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