出先でのゲームプレイや動画鑑賞に便利なものと言えばモバイルディスプレイ。その名前の通り持ち運びしやすいサイズのディスプレイで、出先や外での利用に限らず、個室・寝室・プライベートルームでの利用などにも活用できる製品です。チューナーをつければテレビになったり、またPCのデュアルモニター環境を構築できたりと、利用用途が非常に幅広い点も魅力的ですね。
そこで今回は、そんなモバイルディスプレイの中から、選りすぐりのおすすめモデルを厳選して紹介。選び方のポイントについても分かりやすく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
モバイルディスプレイを選ぶポイント
サイズと重さ
モバイルディスプレイに限らず、ディスプレイを選ぶ際に重要なのはサイズですね。ゲーム用モニターやプレゼンなどで利用するなら大きいサイズが使いやすいですし、PCのサブモニターとしての利用なら小さめでも充分にカバーできます。もしサイズ選びで迷ったら10~15インチあたりがおすすめ。ただしメーカーによって同じインチ数でも大きさが多少異なるので注意しましょう。
またノートPCとセットで持ち歩く場合は、重量もチェックしておきたいポイント。インチサイズもある程度の目安にはなるものの、バッテリー内蔵タイプだと容量が大きくなるほどに重くなるので、あらかじめ確認しておくと安心ですね。
解像度
こちらもディスプレイ選びでは重要なポイントである「解像度」。解像度とは画像のきめ細かさを数値化したものですね。「HD(1280×720)」「フルHD(1980×1080)」「2K(2560×1440)」「4K(3840×2160)」「8K/SHV(7680×4320)」などの規格があり、数値が大きくなるほど高精細になります。
動画視聴やゲームで使うなら2Kなどの高解像度がおすすめですが、出力側が高解像度に対応していなければ無駄になってしまうこともあるため、接続するデバイスの規格などを確認しておきましょう。また解像度と値段はある程度比例するので、事務処理や確認用であればそこまで気にしなくてもいいかもしれません。とくにこだわりがなければ、ほとんどのPCが採用しているフルHDをチョイスするのも一つの方法でしょう。
入力端子と給電方式
モバイルディスプレイの入力端子は、主に「USB」「USB Type-C」「HDMI」「VGA(D-sub 15)」の4種類です。機種ごとに搭載している端子が異なるので、接続したい機器の端子と一致するかどうかも重要ですね。
また、こちらはモバイルディスプレイならではのポイントとも言える給電方式。電源供給の方式は大きく分けて、「バッテリー」、「USB(Type-C含む)」、「AC電源」の3種類が存在します。それぞれに一長一短ありますが、携帯性を優先するならバッテリータイプ、手軽に給電したいならUSBタイプ、長時間使うならAC電源タイプといったように、使用環境に応じて利用しやすいものを選びましょう。
ASUS モバイルディスプレイ MB16AC 15.6インチモニター
1920×1080の解像度でフルHD対応モデルとなっている「MB16AC」。15.6型の大画面でありながら厚さ8mm、重さ約780gの薄型・軽量設計になっています。ASUSのモバイルディスプレイの中でも人気があり、amazonレビューでも非常に多くの高評価を得ているモデルですね。
入力端子はiPad Proをはじめ、最近どんどん採用が進んでいる新規格USB Type-Cが1ポートのみ。USB Type-Cならではのメリットとして、映像入力も電力供給も付属のUSB-Cケーブル1本で完了します。またType-Cから Type-Aへの変換アダプターと専用ドライバーも付いてくるので、Type-Cを搭載していないPCにも利用できますね。
パネルは水平/垂直178°と視野角の広いIPS方式を採用しているので、どこから見ても画面が不自然に見えることはありません。光沢のあるグレア加工で発色も鮮やかなため、ゲーム利用や動画鑑賞にも最適ですね。さらに画面のチラつきを防ぐ「フリッカーフリー」や、眼精疲労のリスクを下げる「ブルーライト軽減機能」を搭載することで、目に優しい仕様になっています。
ディスプレイは縦横どちらでも設置可能で、Windowsなら向きに合わせて自動回転させることも。スタンドさせるには、ケースを折り畳んで固定するほか、付属の「ZenScreenペン」を本体の穴に差し込んで立てかける方法があります。ちなみにデジタイザーペンではなく普通のボールペンなので、その点は注意しましょう。
またこのモデルの他に、同じくUSB-C接続でバッテリー内蔵タイプのMB16APや、USB 3.0接続のMB169B+という製品も用意されています。外出先で使う機会が多い人であればMB16APの方が便利ですし、USB-C接続で使う必要がなければMB169B+方が安く購入することができます。
IO DATA LCD-MF161XP
PC周辺機器でおなじみのIO DATEからリリースされている「MF161XP」。15.6インチで薄さ9.8mm、重さ900gと非常に軽く、手軽に持ち運ぶことのできるフルHDモバイルディスプレイです。インターフェースは、USB-Cとmini HDMIの2系統を採用。様々なデジタル機器を高画質で表示できるので、活用用途も広がりそうですね。ただしmini HDMIで接続する際は付属のACアダプターでの電力供給が必要になります。
機能面では、低解像度の画像も鮮明に映し出す「超高解像技術」と、シーンやコンテンツに応じて階調や色みを調節する「エンハンストカラー」機能を搭載。自動電源オフや、削減したい消費電力量に合わせて輝度を設定できる「ECOステップ」など、省エネ機能が付いている点も嬉しいですね。
さらに注目すべきは充実のサポート体制。3年もの長期保証に加えて、「液晶ディスプレイ」専用窓口が開設されています。土日も電話やメールで問い合わせられるので、もしものトラブル発生時には心強い存在となるでしょう。
GeChic On-Lapシリーズ
2011年の発売以降、多くのユーザーから支持を集める実力派モバイルディスプレイ「On-Lap」。11.6インチ、13.3インチ、15.6インチのサイズ展開で、いずれも1980×1080のフルHD対応モデルです。給電はUSB-Cで行い、ヘッドホン端子やスピーカーが搭載されている点も特徴的ですね。
数あるOn-Lapシリーズの中でスタンダードモデルとなるのが、15.6インチの「1503H」です。入力端子にMicro HDMIとVGAを備えるだけでなく、別売りの背面拡張ドック「Rear Dock」を装着すれば、より多様な映像出力が可能。スティック型PCとの連携はもちろん、ワイヤレスHDMIアダプターと繋いでスマホをミラーリングもできます。(1102I/1102H V2/1503Iのみ対応)
デジカメユーザーであれば「1101P」もおすすめですね。1080/24Pと1080/30Pの映像入力にも対応しており、その場ですぐプレビューしたい時にも便利ではないでしょうか。付属のマウントキットを使えば、三脚やカメラに取り付けることも可能。サイズも11.6インチとA4より小さく、約480gの超軽量設計なので、デジカメとの相性が良いモデルと言えるでしょう。
また「1102I」「1303I」「1503I」の3モデルはタッチパネル式なので、スマホ感覚でスピーディに操作できます。また電源のない場所で使う機会が多いなら、バッテリー内蔵の「1102H V2」もおすすめですね。69,000mAhと容量が大きく、3~4時間程度なら連続して使用できる優れもので、しかも590gの軽量タイプのため気軽に携帯できるモデルと言えます。
cocopar®10.1インチ2k解像度2560*1600 IPS ゲームモニタ
10.1型にもかかわらず、2Kの高解像度を誇るcocoparのモバイルディスプレイ。mini HDMI端子が2ポートと、3.5mmヘッドホン端子1つ、さらに本体背面にはスピーカーを搭載し、電力はmicro USBとDCの2系統から供給可能です。
さらに携帯性の高さも魅力のひとつではないでしょうか。厚み9mm、重さ約330gのコンパクト設計でカバンの中でもかさばりません。これだけの高い機能性を持ちながら2万円を切る価格で、コスパ抜群のモデルとなっています。
ただしアスペクト比は16:10なので、それ以外の出力では画像が伸びたり、非表示部分が表示されることもあるので注意が必要です。16:9に対応した機種についても各サイズ用意されているので、使用目的がゲームや仕事の場合はそちらを選んだ方がいかもしれません。
他にもフルHD対応の11.6インチや13.6インチタイプもラインナップされており、Rasberry Piにも対応するモデルとして非常に人気がありますね。またUSB-C搭載モデルや4Kの高解像度タイプなど充実のラインナップで、SwitchやPS4のようにUSB-C接続で高画質出力を要するゲーム機に最適なモデルも用意されています。
UPERFECT 10.1インチ USB モバイルモニター
こちらもリーズナブルな価格帯で、ハイクオリティな画質を提供するUPERFECTのモバイルディスプレイ。10インチタブレットとほぼ同じサイズの10.1型でありながら、フルHDを超える2560×1600の2K高解像度となっています。持ち歩きやすさについても薄さ9.9mm、重量約300gと申し分ありませんね。
入力端子はmini HDMI入力が2ポート。スマホやデジカメに直接繋げられるだけでなく、付属の変換ケーブルを使ってHDMI出力の機器とも簡単に接続可能です。スピーカー内蔵でヘッドホン端子も付いているので、ゲームや映画も快適に楽しめますね。給電用についてはmicro USBとDCの2種類の端子を搭載しており、USB用のACアダプターとケーブルが同梱されています。
液晶にはIPSパネルを採用。最大178°の視野角を持たせているため、見る位置や角度によって画面が見づらくなることがなく、複数のディスプレイを並べて使うマルチディスプレイにもぴったりですね。また1000:1の高コントラスト比でメリハリのある画像を再現できるため、アクションやホラー映画も大迫力で映し出してくれるモデルとなっています。
さらにリアルな映像を求める人にはHDR対応モデルもおすすめ。先述のモデルと同じ10.1インチに加え、7インチ(1024×600)、13.3インチ(1920×1080)、15.6インチ(3200×1800)の4種類あり、筐体にアルミを用いているのが特徴です。
7インチタイプはスマホサイズなので車載モニターとしても使えますし、13.3インチはフルHDで約624gと非常に軽く携帯にも重宝しますね。4K高解像度をもつ15.6インチに関しては1kgとやや重めですが、他のモデルよりもしっかりした脚付きスタンドが付属しており、据え置きとして使いやすい仕様になっています。それぞれ同クラスの他社製品よりも比較的安い価格となっているため、モバイルディスプレイ選びの際は選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
ユーラック 10.1インチ 2KHDR解像度 USB モバイルモニター
こちらはユーラックからリリースされている2KHDR対応のモバイルディスプレイ。10.1インチのコンパクトサイズで、限られたスペースにも置きやすいですね。このモデル最大の強みは、2Kの高解像度モニターが約14,000円で手に入る点。HDRにも対応しているため、美しい映像を思う存分堪能することができます。
mini HDMIの入力を2ポート、さらにイヤホンジャックとスピーカーも装備しており汎用性も抜群。2系統のHDMIを繋いだまま切り替えられて便利ですね。USB給電対応でACアダプターも付属しているので、PCからだけでなくコンセントからも電力供給可能です。モバイルバッテリーと接続すればどこでも利用できるので、屋外でゲームをプレイすることもできます。ちなみにDCポートにも対応していますが、DCアダプターは付属しません。
視野角度178°のIPSパネルにより広範囲でも見やすく、高輝度・高コントラストのクリアな画像も特徴のひとつ。背面に配置されているボタンで、色味や明るさを自分好みに設定することもできます。しかし正面からの設定の操作がしにくいというレビューも存在しますので、その点は注意が必要ですね。
バリエーション違いで、フルHDの10.8インチと13.3インチモデルもラインナップされています。10.8インチはアルミボディにすることで高級感を持たせており、デザインにこだわりたい人におすすめのモデル。13.3インチは10.1インチと同じ素材になっており、ちょっと大きめの持ち運び用ディスプレイが欲しい人に最適なモデルではないでしょうか。
まとめ
手軽にどこでも使えるモバイルディスプレイを使えば、アイデア次第で多様な楽しみ方ができそうですね。一人暮らしの単身者であれば、テレビ代わりにも使えて非常に便利です。
そんなモバイルディスプレイは多くのモデルが販売されているため、どれを選ぶか迷うかもしれませんが、まずは使い道を決めておくことが大切。目的がはっきりすれば、自ずと自分に合う機種が見えてくるものです。
低価格でも高性能のモバイルディスプレイは数多く存在するので、サイズ、重量、解像度、接続方法などを見比べながら、ぜひ最適なモバイルディスプレイを選んでくださいね。
ディスプレイ関係は他にも色々と紹介していますので、よければ合わせてご覧ください。
ゲーム用の周辺機器なども色々と紹介しています。
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