【日用品・生活雑貨系】2018年度グッドデザイン・ベスト100に選ばれた製品の中から気になる製品をピックアップ

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優れたデザインの製品に贈られるグッドデザイン賞の中でも、特に評価の高い100件を選出したグッドデザイン・ベスト100。前回は家電・ガジェット系の製品の中から、個人的に気になるモノをピックアップして紹介しましたが、今回は日用品・生活雑貨系の製品を紹介していきたいと思います。

前回の家電・ガジェット系の紹介記事はこちらをどうぞ。

【家電・ガジェット系】2018年度グッドデザイン・ベスト100に選ばれた製品の中から気になる製品をピックアップ
毎年度、デザインが優れたプロダクトに贈られるグッドデザイン賞。中でもグッドデザイン・ベスト100は、受賞対象の中から特に高い評価を得た厳選された100件になっており、注目度も高いですよね。 そこで今回は、そんなグッドデザイン・ベスト1...
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プラス株式会社 エアかる

ダブルクリップといえば、大人から子供まで幅広い世代に使われている文房具。その単純な構造から、進化する余地がないだろうと思われてたこの製品に革新を起こしたのが、このプラス株式会社の「エアかる」になります。

従来のダブルクリップは分厚い書類の束を閉じるために比較的固い製品が多く、使うのに力が必要なため子供や女性には使いにくいものでした。しかしこのエアかるは、本体に「てこの原理」を利用した突起を配置。これがレバーを開く時の支点となることで、クリップを開けるための力が、なんと従来製品に対して50%も削減した製品となります。

レバーの形状にも秘密があり、従来のダブルクリップでは扇形だったレバー先端をフラット形状に変更。これで指に当たる設置面積が増え、より指へのフィット感が増しています。力を必要としないため、お年寄りや子供で簡単に使える文房具へと変わりましたね。

最近のオフィス環境の変化に合わせて、紙ベースの書類は長期保存から短期保存へと変化しています。また、ホチキスだと針を抜く手間や資源の無駄遣いに繋がるため、ダブルクリップを推奨している企業も多いですよね。これまでの製品だと開くのが固く力が必要だったり、パチンとはじけ飛ぶというストレスが発生しやすかったですが、「エアかる」ならこれらのストレスから解放されるのではないでしょうか。

ダブルクリップとは100年以上に渡って、同じデザインが使われ続けた文房具です。そのため、大きな変化は無くダブルクリップとは固い、というイメージが浸透しています。しかし、「エアかる」はそのイメージを覆す、新しいダブルクリップと言えますね。

ユカイ工学 Qoobo(クーボ)

現代はストレス社会だとよく言われますね。職場、学校、家庭、SNSなど、様々な場所でストレスが発生しやすい時代になっています。そんなストレスを受けやすい日々の生活の中で、癒しの存在となってくれるのがこのセラピーロボの「Qoobo(クーボ)」です。

まるで丸まった猫のようなデザインをしたこの製品。猫のようなふわふわな手触りをしたクッションを撫でると、尻尾が動き出すというロボット製品となっています。ユーザーの撫で方に合わせて尻尾の振り方が変わるのが特徴で、たくさん撫でるとぶんぶんと勢いよく、そっと撫でるとゆっくりふわふわと、そして時には気まぐれに尻尾を揺らしてくれます。まるで本物の猫のような反応を示してくれるその様は、まさに癒しの存在ですね。

もちろん本物の猫や犬といった存在はその動きや表情から人々に癒しを与えてくれますが、「Qoobo」には顔も鳴き声もありません。しかし我々が本質的に心を動かされるのは、コミュニケーションを取ろうとしてくれているその動く尻尾ではないか、というのがこの製品のコンセプトですね。クッション部分を撫でると尻尾が動く、ただそれだけのことではあるのですが、そこに人は癒しを感じ、心が動かされるというわけです。

カラーは二色あり、サイズは意外と大きく330×160×540mm、重さは約1kg。これは膝に乗せたり抱き上げた時に丁度良いサイズ感を考えて作成されているようですね。本物の猫が飼いたくても飼えない環境にある、ストレスを溜めこみがち、ストレス発散のための趣味や時間がない、という人はもちろん、日々の疲れた生活に癒しを求めている全ての人にオススメしたい製品です。

ジョセフジョセフ クラッシュボックス

生活をして入れば必ず発生することになるゴミ。そんな毎日の生活でたまるゴミ箱の中身を、ゴミ収集日までまだ日数があるからと、上からぎゅっと押しつぶした経験は誰しもあるのではないでしょうか。しかしプラスチックゴミならまだしも、生ごみなどの燃えるゴミを手で押すのは嫌なものですよね。そんな悩みを解決する画期的なゴミ箱が、このイギリス発のキッチン用品ブランド、ジョセフジョセフから発売されている「クラッシュボックス」です。

クラッシュボックスは一見すると普通の蓋付きゴミ箱ですが、内側にあるハンドルを起こすと口の両側にある二枚のコンパクションプレートが起き上がり、そのままゴミに触れることなく押しつぶす事が出来ます。この押しつぶしによる体積の減少は、なんと元の三分の一という驚異的なもの。これで嫌々手でゴミを押しつぶしたり、ゴミ収集日までベランダなどにゴミを置いておくという必要も無くなりますね。

また効果はそれだけでなく、ゴミを何度も出しにいったりゴミ袋を何枚も使う面倒からも解放されます。容量が20Ⅼと30Ⅼの2種類で展開されていますが、この押しつぶしのおかげでそれぞれ3倍にあたる60Ⅼと90Ⅼ相当のゴミ箱へと返信。ゴミが一袋にまとめ易くなっています。

蓋の内側には脱臭フィルターを内蔵しているためゴミの不快なにおいも抑制。専用のごみ袋を使えば、付属の引きひもで簡単に口が閉じられるため、ゴミ袋にも極力触らずに済みますね。機能性が高く大容量でありながらコンパクトでスタイリッシュなデザインというのも大きな魅力です。最近のキッチンはリビングと繋がっていることも多く、どうしても目に入る大きなゴミ箱にはデザイン性も重要ですしね。

たかがゴミ箱ではあるのですが、日々使うことや人が心理的に嫌だと感じるゴミというものの性質を考えれば、これはかなり素晴らしいものではないでしょうか。クラッシュボックスは生活をグッと便利で快適にしてくれる素晴らしい製品だと思います。

ジョセフジョセフについては下記でも様々な製品をまとめて紹介しています。よろしければ合わせてどうぞ。

おしゃれでポップなキッチングッズ、ジョセフジョセフ特集|デザイン性の高い製品でキッチン周りを飾ろう
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カブデザイン 9°(クド)

kab-design(カブデザイン)は暮らしの中で豊かな時間をつくり、長く愛されるプロダクトブランドづくりを目指すクリエイティブカンパニー。そんなカブデザインが日本の樹脂メーカーとタッグを組み開発したのがこの調理が出来る器「9°(クド)」です。

本来であれば長く使えるにも関わらず、すぐに廃棄されてしまうというイメージが強い樹脂資材。そんな樹脂を「愛着をもって長く使ってもらえるようにしたい。」というコンセプトのもの、9°(クド)は生まれました。

その特徴はシンプルながら機能的にもデザイン的にも優れている点ですね。素材には航空機用の食器などに採用されているというSPS樹脂 (シンジオタクチックポリスチレン)を原材料にした、オリジナル素材を使用。その耐熱温度は-20℃から220℃までと非常に幅広く、例えば冷蔵庫に入れておいたシチューをそのまま電子レンジやガスコンロに掛けて温め直す事も可能です。調理が終われば移し替えることなく食卓へ持って行くことも出来ますね。

このオリジナル耐熱性樹脂は、電子レンジで加熱する際の発熱量も低いため、皿自体が熱を持つことは少なく、効率よく器内の食材を過熱することもできます。根菜類などの固い物も、短時間で水分を逃がさずにふっくらと仕上がりますね。樹脂素材のため軽くて丈夫、テーブルから落としたぐらいでは割れることもありません。

調理器具として認知してもらうために、独自のレシピをウェブ上で公開したり、だしの専門店であるやいづ善八とのコラボ商品を打ち出したりと、様々な活動も展開中。ブランドコンセプトである愛着を感じて長く使ってもらえるデザインを目指した結果、素焼きの器のような素朴さを持ち、時の風化に耐えるシンプルなフォルムに、手になじむ陶器のような質感に仕上がっています。富山の「雪と大地と緑」をイメージしたという「白無垢色」や「茶大色」と名付けられた6色の展開も非常に魅力的ですね。

貝印 SELECT100 ボウル

ひとつ上の新しい質感と、シンプルで美しく無駄のないフォルム、そして何よりも使い心地の良さを追求して作られた貝印のキッチンツール「貝印 SELECT100シリーズ」。そんなシリーズの中から、現存の問題点を洗い出し、使いやすさと美しさを両立させた断面形状にたどり着いたこちらのボウルが、グッドデザイン・ベスト100に選ばれました。

一見するとどこにでもありそうなこのステンレス製のボウル。しかし上から見るとその違いに気づきます。従来のボウルの縁が真円だったのに対して、このボウルは三角形の頂点を丸くしたような形状に。この特殊な形状により、「泡立てる」「和える」「混ぜる」といったボウルを使った調理がより快適になるというわけです。

さらにボウルを使うときによくある別の容器への流し込みもやり易くなり、複数のボウルを重ねた状態からも取り出しやすくなっています。従来のボウルと違い、洗浄して逆さに置いても水分がボウル内で残らないように配慮されているため、手入れも簡単ですね。ボウル内外に求められる機能面の違いから、内側はツヤ仕上げ、外側はサテン仕上げになっており、美しくかつ機能的にも優れています。

素材的に特殊な物を使用したり、奇抜なアイデアを用いたりせず、少しの工夫と改良により使い勝手と美しさを向上したこの製品。長い間当たり前のように使っていたボウルというものに対してしっかりと問題を洗い出し、基本の形を守りながらも、様々な面でワンランク上を目指した製品だと思います。

「貝印 SELECT100シリーズ」にはボウルの他にも、軽量スプーンやピーラー、調理器セット、軽量カップなど、人気の高い製品が多くあります。

まとめ

前回に引き続き今回もグッドデザイン・ベスト100の中から気になる製品をピックアップしてみました。日用品や生活雑貨というジャンルの製品は、我々の生活に長く根付いているものも多く、従来のものを使うことが当たり前の感覚になりやすいもの。そんな中で普段気づきにくい不満点や問題点を、しっかりと工夫・改良してくれる製品やブランドが今回は多かったように感じますね。

表面的な「デザイン」だけでなく、使い勝手や機能、コンセプトに到るまで、本質的な「デザイン」を追求した製品を、これからも注目していきたいと思います。

同じくグッドデザイン・ベスト100に選ばれた家電・ガジェット系の紹介記事はこちらをどうぞ。

【家電・ガジェット系】2018年度グッドデザイン・ベスト100に選ばれた製品の中から気になる製品をピックアップ
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