iPhone Xレビュー Appleが示す「スマートフォンの未来」を発売日に購入して早速体験

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2017年11月3日、Appleが「スマートフォンの未来」と位置付けた革新的デバイス「iPhone X」が発売されました。スペシャルイベントでの発表から2ヶ月弱、この日を興奮と共に待ちわびていた人も多いのではないでしょうか?生産の遅れから国内出荷台数が限られているという話もあり、10/27の予約開始日にはアクセスが殺到、開始数分で初回出荷分は完売となりました。Apple自身もiPhone Xの需要は「ぶっちぎり」と形容しておりその人気の高さが伺えます。私も予約開始日の戦場を何とか切り抜け、無事発売日に手に入れることができましたので、開封から使用感まで早速レビューしたいと思います。

開封と使用準備

パッケージ

私が購入したのはスペースグレーの256GBモデルです。やはり新製品の開封はいつも楽しいですね。それが待ちわびていたiPhone Xであればなおさらです。iPhoneの開封はこれでもう7回目程度ですが、変わらずドキドキさせてくれます。

外箱を開くと中には黒い1枚板のようにiPhone Xがおさまっています。見慣れたホームボタンがないことが新鮮ですね。電源投入前はフレームとのつなぎ目が判別できず全画面がディスプレイかと思えるほどです。

同梱品についてはいつも通りお馴染みのEarPods、Lightningケーブル、ACアダプタ、ヘッドホン端子アダプターとマニュアル類です。

本体の外観

本体サイズはiPhone 7や8の4.7インチタイプを一回り大きくした感じです。これでiPhone 8Plus等5.5インチタイプより大きい5.8インチのディスプレイ搭載ですので、大画面と取り回しのしやすさを両立したデザインだと思います。私は手が小さく片手操作派なので今までPlus系は使ってこなかったですが、iPhone Xならギリギリ自分でも扱えると思えるサイズ感です。

手元にiPhone 6Sしかないためそちらとの比較画像です。

ホームボタンがなくなり上部の切り欠き部分を除いて全画面がディスプレイ化しています。ベゼルレスとまでは言いませんが、従来機よりもベゼル幅はかなり狭くなりカメラ使用時やゲーム、動画再生時の画面への没入感はかなり増すのではないでしょうか。

背面はiPhone 8シリーズ同様ガラスで覆われる形になり高級感があります。iPhone 7までの背面に使われていたアルミ素材は滑りやすく特に冬場や乾燥している時には、手が小さ目の私はしっかりホールドできなくて落としそうになったことが何度かありますが、今回背面もガラス製になったことで滑りにくくホールド感も増しています。

サイドフレームについては従来機と異なるステンレス製が採用されています。iPhone 8シリーズでもフレームはアルミ製でしたので、特別感はありますね。ステンレスの光沢がより高級感を演出してくれます。

個人的にはこのデザイン大好きです。最近のiPhoneは少しチープさを感じることが多かったため、iPhone Xのこの上質で洗練されたデザインは「特別なモノ」を使っているという気にさせてくれます。両面ガラスにステンレスフレームの組み合わせは完成度が高く、まさにフラッグシップ機と呼べる佇まいだと思います。

セットアップ

電源を投入して起動するとまず言語や国選択を行い、Face IDの設定を行うことになります。顔を画面に表示されるテーゲットの中に収めて2回ほど円を描くように首を回すだけで登録が完了します。

FaceIDの登録後はApplePayの設定や新しいジェスチャー操作の説明があります。その後iOS 11からの新機能「クイックスタート」の案内が現れ、旧iPhoneが手元にある場合に限りiPhone同士をペアリングすることでWiFi設定とAppleIDのアドレス・パスワードが新iPhoneに移行されます。全てのデータ移行ができるわけではありませんが、最初の煩わしいパスワード入力が省略できるのは楽ですね。

使用感

有機ELを搭載した美しいSuper Retinaディスプレイ

有機ELを採用したことでRetinaディスプレイは進化してSuperRetinaディスプレイとなりました。いくつかの写真をiPhone 6Sと見比べましたが、その差は一目瞭然です。色鮮やかですが、かと言ってゴテゴテとした派手さがあるわけではなく、iPhoneらしい誇張のないナチュラルな色表現です。色域が広がって色再現度が増していることもわかります。

何よりも一番の違いは「黒」です。液晶はバックライトを光らせることで色を表現しているため、黒色の再現にもわずかな光が必要で完全な黒は再現できません。しかし有機ELの場合はバックライトがなく素子そのものが発光しているため、その発光を止めることでより完全に近い黒色を表現できます。

同じ夜景写真をiPhone 6S(左)とiPhone Xで表示してデシカメで撮影しました。わかりづらいですがiPhone Xの方がより黒が引き締まって色域も広いことがわかります。肉眼で見ると写真よりもかなりはっきりと違いがわかります。

またiPhone XにはiPad ProやiPhone 8シリーズ同様、True Tone技術が採用されています。これは本体に搭載されている各種センサーで周囲の環境光を分析して最適な色温度に自動で調整するという機能。人間の目(脳)は環境光に順応して自動で補正をかけるため、黄色い照明の下でも青い照明の下でも、対象物を同じ色として捉えることができます。しかしディスプレイは自らが発光しており、環境光の影響を受けて変化することがないため、それが逆に人にとっては同じ色として識別できない原因になります。それを補正で環境光に合わせて自動変化させ、なるべく同じ色として人が知覚できるようにする技術がこのTrue Toneです。試しに自宅の照明の色を変えて確認しましたが(照明はPhilips Hue(ヒュー)を使っているため様々な色に変えることができます)確かにうまく機能しているように感じます。iPhone Xの表示に慣れると旧iPhoneの画面表示は青白くて浮いているように見えますね。ただ従来の白がしっかりと白いディスプレイ表現に慣れていると少し違和感を感じるかもしれませんので、違和感が強い場合は設定からTrue Tone機能をオフにしてみてもいいかもしれません。

Face IDは一瞬 環境にも強く認証精度も高い

私がどうしてもiPhone Xを手に入れたかった理由のひとつがこのFace IDです。Touch IDはもちろん便利で最初に体験した時は本当に興奮しましたが、私の場合最近の高精度なTouch IDでも条件によっては認証されないことがあります。特にPC作業中や夜間に外すことが多いため、おそらく汗や日中の指紋の変化によるものだとは思うのですが(そのため朝/夜/作業中と同じ指の複数の指紋を登録していました)、Touch IDの素早いロック解除に慣れてしまっていると解除できない時は本当にイライラします。そんなストレスがこのFace IDで一気に解消されました。

体感的にはTouch IDと同じかそれよりも早く、まさに一瞬で認証>ロック解除が可能です。私は普段メガネをかけていて、自宅では外していることが多いですがメガネの有無に関わらず認証されました。試しにサングラスをかけたり顔を一部隠したり、直射日光下でも部屋が真っ暗でも問題なく認証ができ、TrueDepthカメラとA11 Bionicチップに搭載されたニューラルエンジンと機械学習の凄さを思い知らされました。

ただ唯一Touch IDに劣っていると感じた点は解除までにかかる動作がわずかに増えている点です。Touch IDの場合ホームボタンに指をかざすだけで解除できますので、極端な話ポケットの中や取り出し中の動作で済ませることができました。Face IDの場合はどうしても顔をiPhoneに向けるという意識と動作が必要になりますので、Touch IDのようなノールックで一連の動作の流れで解除するということができません。ほんのわずかな差ではあるのですが、この部分に限ってはTouch IDの利便性に軍配が上がると思います。とは言え、やはり私のようにTouch IDと相性が悪い人間にとってはFace IDは最高ですし、顔の変化や環境にもほぼパーフェクトに対応できるこのテクノロジーは素晴らしいものだと思います。

更に進化して綺麗になった最高のカメラ

iPhoneを含むスマホカメラの進化はすごいですよね。さすがに一眼レフレベルにはまだ到達していないものの、もはやコンパクトデジカメとほぼ同等レベルの画質で写真撮影が可能になっています。光学手ブレ補正の搭載やPlusシリーズでのディアルカメラ(広角/望遠)を使った光学ズーム、より明るいf1.8のレンズ採用と、これ以上進化の余地があるのかと思うレベルで性能・機能向上を続けて来たiPhoneのカメラですが、iPhone Xでもしっかりと進化を果たしています。

まずは望遠カメラがf2.8からf2.4でより明るくなり、光学式手ブレ補正が搭載されました。これはどちらもiPhone 8Plusには採用されていないiPhone Xのみのハードウェアになります。手ブレ補正は広角よりもむしろ望遠でこそ必要な機会が多いですので、この点は素晴らしいと思います。f値の向上に関しても望遠カメラ側がより明るくなったことで暗所に強くシャッタスピードも早めることができるためブレを軽減できるようになりました。これは動画撮影時にも威力を発揮しそうです。背景をぼかして撮影できるポートレートモード使用時にも望遠カメラ側が撮影の主体になるため、そちらでも性能向上の恩恵を受けることができます。

ポートレート(スタジオ照明)で撮影

オリジナル画像

ポートレートモードといえば遂にインカメラもこの機能に対応しました。これは画面上部に搭載されたTrueDepthカメラにより被写体や顔、深度を感知することが可能になったためです。インカメラによるセルフィーでこそポートレートモード(背景ぼかし)は活きると感じていましたので、嬉しい進化ですね。

加えてここでもA11 Bionicチップによるニューラルエンジンが威力を発揮します。新機能のポートレートライティングを使ってスタジオ照明のような複雑で精細なエフェクトをかけることが可能になりました。実際に使ってみましたが、単純なフィルターではなく前方にある被写体を認識してその部分だけに加工が入り本当にスタジオ照明のような違和感のない仕上がりになります。これはメインカメラはもちろんインカメラでも使えます。ポートレートモードでの撮影時のみこの処理は有効になり、あとで編集やポートレートモード自体をオフにすることもできるため、セルフィーでは常時ポートレートモードで撮影しておけばいいかもしれません。

また新機能に目を奪われがちですが、通常の撮影画像の画質も細かい部分で底上げされ、向上しています。ディティールの描写力が上がってより繊細に、暗所撮影時の高感度ノイズも低減されています。新設計のISP(画像処理エンジン)搭載でシチュエーションに合わせて写真の最適化を行うらしく、状況に応じてコントラストや彩度もコントロールされ、iPhone XのSuperRetinaディスプレでの表示はもちろん、PC等で写真を見た時の印象も従来機よりも綺麗に見えます。これは動画撮影時も同様で今までよりもより綺麗な動画が撮れるようになりました。

ホームボタンの廃止による新しいジェスチャー

数多くの人が使い慣れているホームボタンを廃止するというのはとてもチャレンジングなことだと思います。しかし、Appleは一見デメリットに思えるようなその変更も、不便さを感じさせるどころか、より便利になったと思わせる改良を施しています。

前述のPlus以下のサイズでPlus以上の大画面化を実現したこと、Face IDという正確で賢明でより優れた認証を搭載したことに加え、ジェスチャーの変更と追加です。新しいジェスチャーに慣れるにはやはりほんの少し時間がかかります。しかし一度慣れてしまえば、もうホームボタン付きには戻れないほど快適な操作が可能になります。今までは物理的なボタンとタッチディスプレイの間には壁がありました。しかしiPhone XではSiriやスクリーンショットのように別の物理ボタンに割り当てられた機能を除いて、ほとんどの操作を画面上で完結することができます。

例えばマルチタスク状態にする場合、今まではホームボタンをダブルクリックして画面を呼び出し、その後アプリ切り替えの操作をする必要がありました。しかしiPhone Xでは画面下からのスワイプアップを左右斜め方向に行うか、途中で止めるとマルチタスク状態になり、そのままアプリ選択の動作に移ることができます。このような間にワンステップを挟まない感覚というのは快適です。

他にはスワイプアップでホーム画面、右上から下にスワイプでコントロールセンター、左上から下にスワイプで通知センターが呼び出せます。まだほんの数時間しか使っていませんので、時々癖で画面をホームボタンのように押すことがありますが、すぐ操作に慣れることができそうです。

端末を置くだけのワイヤレス充電

Belkinの高速充電対応のワイヤレスパッドが欲しかったのですが、あいにくどこも在庫切れで入手できず、ひとまず今手に入る5Wの通常充電タイプのワイヤレス充電器を合わせて購入しました。Android端末では少し前から対応している機種もあり、置くだけの充電はある程度見慣れた光景ではありましたが、実際に使ってみるとやはり楽で便利ですね。

気軽に充電でき簡単な操作や動画鑑賞程度であれば充電しながらでも可能ですが、さすがに複雑な操作や文字を打つ場合はケーブルでの充電が必要です。目新しい機能ではないですが、今後この共通ワイヤレス充電規格(Qi)の普及が進めばメーカーの垣根を超えてどんなデバイスでも充電が可能になるため、新iPhoneで採用されたことは歓迎すべきことだと思います。

ちなみにiPhoneの7.5W高速充電は年内のアップデートで対応予定らしく現在は使えませんので対応機を持っている人はアップデートを待ちましょう。

その他気付いた点

キーボードのUIについてもほんの少し変更があります。切り替えボタンと音声入力ボタンが独立して下(ホームボタンがあった場所)に配置されるようになりました。今までのホームボタンがあった端末とだいたい同じ位置に表示されるため、違和感なく文字入力ができ、切り替えボタンが独立したことで操作性も上がっている気がしますので、よく考えられた変更だと思います。

また人からの着信で気付いたのですが、デフォルトの着信音が従来の聞きなれた「オープニング」から「反射」というものに変更になっています。この着信音どうやらiPhone X専用に追加された着信音らしく、音色も綺麗なので私はこのままで使い続けようと思います。(オープニングに変えることもできます)

まとめ

ここで紹介した機能以外にも従来機種にあった防水機能やApplePay等の便利な機能はもちろん使えます。まだ試せていませんがAR(拡張現実)を使ったアプリもこれからどんどん増えてくるでしょう。iPhone Xは有機ELのようなハード的な進化もありますが、最も注目すべきはA11 Bionicチップによるニューラルエンジンではないでしょうか。ニューラルエンジンを使ったAIや人工知能、機械学習といったものはAppleだけに限らずあらゆるテクノロジー業界にとってまさにこれからの最重要テーマになるはずです。iPhone Xではそれらをうまく機能に落とし込みながらも、まだその実力の片鱗しか見せていないように感じます。少し大げさかもしれませんが、iPhone Xを通してその片鱗に触れることでまさにAppleが指し示す未来の一歩がこの手に来たという感じですね。これからiPhone Xを使っていくことももちろん楽しみではありますが、これから更にどんな風に進化していくのかを想像する楽しみを与えてくれるこの端末は、本当に最高だと思います。

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