日々盛り上がりを見せる完全ワイヤレス市場ですが、期待の新製品の発売が間近に迫っています。今でこそAppleのAirPodsや大手メーカーの製品が次々と発売されていますが、もともと完全ワイヤレスイヤホンはクラウドファウンディングから始まった製品でした。そんなクラウドファウンディングから新たに登場した新イヤホン NuForce「BE Free8」の海外レビュー評価が非常に良さそうなので、その実力を見ていきたいと思います。
他メーカーの完全ワイヤレスイヤホン最新機種比較まとめについてはこちらからどうぞ。
NuForce「BE Free8」とは
NuForceについて
NuForceは米カリフォルニアで生まれたハイエンドオーディオメーカーです。現在はプロジェクターメーカーであるOptoma社に買収されていますが、NuForceブランドとして継続してデジタルアンプやイヤホンを販売しています。NuForceが販売しているイヤホンHEM1は音の解像感や分解能に優れ、抜けが良くクリアで高音質と非常に評価が高いです。
BE Free8について
そんなNuForceがクラウドファウンディングサイト「Makuake」に出展したのが完全ワイヤレスイヤホン「BE Free8」です。目標金額達成の有無に関わらず商品が販売される形での支援募集でしたが、既に目標の100万円をはるかに上回る1,460万以上の資金調達に成功しており、販売コースもほぼ完売となっています。(3個まとめて購入のみ可能)
既にBE 6iやBE Sportという通常のワイヤレスイヤホンは発売しており、こちらも高音質なことで評価が高いですが、BE Free8は同社初の左右分離型完全ワイヤレスイヤホンになります。
クラウドファウンディング出資者向けの価格は税込13,600円〜で出荷は10月中旬予定、一般販売予定価格は税込18,230円となります。
10月6日バリュートレードから正式な発売日が発表されました。10月13日より16,880円で一般販売されます。Amazonでも予約受付中です。
NuForce「BE Free8」の特徴
NFMI(近距離磁界誘導)を用いた左右の安定した接続
BE Free8は完全分離している左右のイヤホンの接続にNFMIと呼ばれる電磁誘導技術を利用しています。これは接続の安定性に定評のあるApple AirPodsにも採用されていると噂されている技術でEARIN M2も同様の技術を使った左右の安定性を謳っています。音切れが最大の弱点と言われる左右分離型ワイヤレスイヤホンにとって、この安定性の確保は一部を除いた他メーカーにはあまりない優位性と言えると思います。
CVCノイズキャンセリング搭載でクリアな通話が可能
BE Free8にはCVCノイズキャンセリングマイクが内蔵されており、これにより騒がしい場所でも高品質な通話が可能になります。ただ残念ながらSONY WF-1000Xのような音楽再生中のノイズリダクション機能は持ち合わせていないようです。
SONY WF-1000Xの詳細はこちらをどうぞ
より快適な視聴、音質の良さと低遅延の実現
BE Free8は快適性と音質にもこだわって製作されています。人間工学に基づいて設計されたイヤホン形状は快適性を確保し、SpinFitが専用に開発したフランジでより高いフィット感と高音質を両立しています。ドライバーにはメタルコーティングの振動板を使った6mmのダイナミック型が採用され、さらに低遅延/高音質なコーデックaptX Low Latencyにも対応します。
その他の本体特徴
IPX5準拠の防水性を持っているためアクティブなスポーツにも対応します。IPX5といえばBoseのスポーツモデルSoundSport FreeのIPX4よりも防水性が高くERATOの世界戦略モデルVERSEと同等のレベルですね。
またバッテリー持続性にも優れており音楽再生・通話利用で4時間、待ち受けは最大5日間(120時間)にも達し、ケースによる充電は3回可能です。ケース併用で16時間の利用が可能なのは完全ワイヤレスイヤホンとしては最長クラスではないでしょうか。
さらに音声アシスタントのSiriやGoogleVoiceにも対応しています。
スペック
ドライバーユニット | メタルコーティングダイアフラム 6mmダイナミック型 |
再生周波数 | 20Hz~20kHz |
対応コーデック | AAC、SBC、aptX Low Latency |
バッテリー駆動時間 | 4時間(ケース使用で最長16時間) |
重量 | 本体:11g/充電ケース:44g |
Bluetooth | 4.1 |
海外レビュー記事/先行入手ユーザー情報
ほぼ製品版のものと思われる10/4付の海外レビュー記事がありましたので紹介します。
外観、デザイン
耐久性があり軽量で、わずかに角度のついたイヤーパッドは耳へ完全にフィットし遮音性も高く、今までのどんなイヤホンよりも快適なようです。ケースはマグネットによる開閉で不用意に蓋が開くというようなこともない設計です。
接続性
製品版になる前という前置きがある上で、BluetoothとNFMIの接続については頻度は少ないものの何度かトラブルがあったと報告しています。またノイズキャンセリングの効果により通話品質はクリアで素晴らしく、耳からイヤホン本体を外すと再生中の音楽が一時停止する機能が非常に便利なようです。aptX Low Latencyの効果も素晴らしく遅延が解消されるようです。
クラウドファウンディングで先行入手したユーザーによると、NFMIでの左右接続の安定性は抜群でほぼ切れないようですが、デバイスそのものとの接続に用いられるBluetooth接続は従来機と同レベルであり何度か接続が切れるとのことです。
また自動接続についてはペアリングから12時間までしか有効にならないようで、12時間経過後には再度接続し直す必要があることも報告されています。
バッテリー
スペック通り4時間の使用が可能で素晴らしい持続性があり、携帯電話上にイヤホンのバッテリー残量が表示されるようです。充電ケースは非常にコンパクトで持ち運びがしやすそうです。
音質
低音がダイナミックで素晴らしい反面、中音に関してはあまりクリアではなく少々こもった感じに聞こえるとのことです。高音については他のいくつかのイヤホンのように派手に強調されることもなく自然に聞こえ、総評としてはワイヤレスイヤホンとしてはかなりの高音質と報告されています。
また若干ホワイトノイズが目立つというレポートが先行入手者から複数上がっています。ちなみに同価格帯のERATO VERSEも少しホワイトノイズがありますが、こちらと同レベルであれば音楽再生中は気にならないレベルですので、そこまで問題にはならないかもしれません。
まとめ
まだ出荷前のクラウドファウンディング製品ということもありレビュー等も少ないですが、かなり期待のできる製品だと思います。機能面も素晴らしくコンパクトで、価格も低価格なので、一般販売時には他メーカーを圧倒するかもしれません。既に「Makuake」での単体販売は終了しており、10月13日より始まる一般販売が待ち遠しい製品です。
2018/4/27追記:BE Free8の廉価版とも言えるBE Free5が発表されました。詳細はこちら。
2018年注目の、価格帯別おすすめ完全ワイヤレスイヤホン最新版は下記記事にまとめています。
他の完全ワイヤレスイヤホンもたくさん紹介していますので、よろしければの下記記事も合わせてどうぞ。
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