AppleがAirPodsを発表してから約1年、完全ワイヤレスイヤホン市場は日々勢いを増してきています。市場はAirPodsの独り勝ち状態なんてレポートが出されたりもしていますが、現在開催中の世界最大級の国際家電ショーIFA2017でも魅力的な新製品が発表されたり既存製品の改良型の発売が控えている状態で、個人的にどれを買うべきか非常に悩ましい時期です。
ワイヤレスイヤホン自体はかなり前から使用しているのですが、今回ついに完全ワイヤレスデビューをしようと思い今後発表予定の新製品からいくつか候補をピックアップしましたのでそれぞれ紹介していきたいと思います。
SONY WF-1000X
ひとつ目はようやく発表になった個人的な大本命、SONYのWF-1000Xです。年初のCES(ラスベガス)で参考展示されていたものがIFA2017(独ベルリン)にて満を時しての登場となりました。
最大の特徴は完全ワイヤレスイヤホンとしては業界初となるノイズキャンセリング機能の搭載です。SONYのノイズキャンセリング機能は割と評価が高いのでこれは期待できそうです。
2017年9月7日、SONYから日本国内での発売日と価格が発表されました。より詳細な機能の解説はこちらをどうぞ。
WF-1000Xのスペック
ドライバーユニット | 6mmダイナミック型ネオジウムドライバー |
再生周波数 | 20Hz~20000Hz |
対応コーデック | SBC/AAC |
バッテリー駆動時間 | 最大3時間(ケース使用で9時間) |
重量 | 本体:6.8g/充電ケース:70g |
Bluetooth | 4.1 |
WF-1000Xの価格/発売日/カラー
欧州にて9月より220ユーロ(2万円台後半)で発売予定ですが、当然日本でも発売されると思います。カラー展開はブラックとゴールド。
対応コーデックに高音質と言われるaptXやLDACがないのを不満に感じる人もいるかもしれませんが私はiPhoneなのでそんなに気になりません。(そもそもiPhone本体が対応してないので)Andoroidユーザの人はちょっと気になるかもしれませんね。
ソニー SONY 完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000X : Bluetooth対応 左右分離型 マイク付き 2017年モデル ブラック WF-1000X B
B&O PLAY(Bang & Olufsen) Beoplay E8
ふたつ目はBang & Olufsen(バングアンドオルフセン)のカジュアルブランドB&O PLAYから登場のBeoplay E8です。こちらもIFA2017で発表されました。
Bang & Olufsenといえばデザイン性の高いハイエンドオーディオ/ビジュアルメーカーですが、最近はそのカジュアルブランドのB&O PLAYから手の届きやすい価格帯でイヤホン等が発売されていますね。
Beoplay E8の特徴はやはりBang & Olufsenから継承されている高いデザイン性ではないでしょうか。タッチインターフェース部を取り囲むパーツが質感の良いアルミニウムで、充電ケースもトップグレインレザーという高品質な本革製というなんともプレミアムでラグジュアリーな造りです。
音質面でもB&O PLAYはBluetoothイヤホンの部門で高い評価を得ていますので、この完全ワイヤレスイヤホンも安心できると思います。
また3段階でレベル調整が可能な「Transparency Mode」という周囲の外音取り込み機能が付いています。Sony WF-1000Xにも同様の機能が搭載されていますが、交通量の多い大きな道路でも周囲の音が聞けて安全ですし、コンビニやお店でのちょっとしか会話が必要な時にイヤホンを外さなくて良いのは便利ですね。
また左右イヤホンの接続にはBE Free8やEARIN M2のようなNFMI(近距離電磁誘導)技術が採用されています。BE Free8は接続がかなり安定しているというレビューも多いためこの製品も期待できそうです。
購入したためレビューを書きました!
Beoplay E8のスペック
ドライバーユニット | 5.7mmダイナミックドライバー |
再生周波数 | 20Hz~20000Hz |
対応コーデック | AAC |
バッテリー駆動時間 | 最大4時間(ケース使用で12時間) |
重量 | 本体:右7g左6g/充電ケース:45g |
Bluetooth | 4.2 |
WF-1000Xと同じく対応コーデックは少なめです。本体部分のタッチコントロールでボリュームの調整ができたり色々とジェスチャーで操作できる点が便利そうです。
Beoplay E8の発売日/価格/カラー
欧州で10月に299ユーロで発売予定でカラー展開はブラックとチャコールサンドです。
10/25追記:日本国内での発売日が決定したようです。ブラックが11月11日、チャコールサンドが11月25日発売になるようです。価格は税込32,900円です。
この製品を本命として待っていた人もいると思いますので、発売日が楽しみですね。ERATO VERSEを購入済みの私も機能とデザインに惹かれて購入してしまうかもしれません。
現在Amazonや蔦屋書店 ヤフー店で予約を受け付けています。(他サイトでは並行輸入品が高額で販売されているケースもありますので、国内定価をしっかりと確認してください)
EARIN M2
3つ目はEARINのM2です。こちらは説明不要の完全ワイヤレスイヤホンの先駆け的存在EARIN M1のアップデート版ですね。初代M1はクラウドファウンディングで150万ドル以上を集めて話題になりました。
M2はM1の弱点が色々と克服されています。まずはMiGLOテクノロジー採用による安定した接続と左右の遅延の解消です。MiGLOテクノロジーとは水分に吸収されにくい低周波磁気を使ったNFMI(近距離磁気誘導)と呼ばれる技術で、後述するNuForce「BE Free8」でも採用されています。BeFree8の評価をみる限りでは左右の接続安定性は確かに高いようですので、期待できますね。
さらにタッチインターフェースの搭載再生や停止のコントロール、そして通話時のノイズリダクション機能も搭載され、M1が世界的にヒットしたこともあり安定感のある正常進化だと思います。
EARIN M2のスペック
ドライバーユニット | Knowles社製6.5mmバランスドアーマチュア |
再生周波数 | 20Hz~20000Hz |
対応コーデック | SBC/AAC/aptX |
バッテリー駆動時間 | 最大3時間(ケース使用で12時間) |
重量 | 本体:3.6g |
Bluetooth | 3.0/4.0 |
EARIN M2の価格/発売日/カラー
発売日については当初、2017年9月下旬と発表されましたが発売延期が続いています。10/24時点でまだ正式な発売日が確定していないようですが、大手量販店やECサイトでは11月上旬〜下旬で発売日が設定されており現在予約受付中です。価格は¥32,180、カラー展開はブラックとホワイトです。
上の2製品と比較して圧倒的に本体重量が軽く、対応コーデックにもaptXが含まれています。
M1の実績もありますので安心して購入できる製品だと思います。
Philips SHB4385
最後4つ目ですがPhilips(フィリップス)のBASS+ True Wireless(SHB4385)です。低音を強化した「BASS+」シリーズのラインナップのひとつに完全ワイヤレスイヤホンが加わる形になります。
特徴はその名の通りインパクトのある低音ではないでしょうか。ドライバーユニットのサイズが大型の8.2mmということですので迫力のある低音再生が期待できます。
BASS+ True Wirelessのスペック
ドライバーユニット | 8.2mm径ネオジムマグネットドライバー |
再生周波数 | 9Hz~21000Hz |
対応コーデック | 不明 |
バッテリー駆動時間 | 最大6時間(ケース使用で12時間) |
重量 | 本体:4.1g |
Bluetooth | 4.1 |
BASS+ True Wirelessの価格/発売日/カラー
発売時期は欧州で11月以降、価格は130ユーロの予定ですが、販路は特定店やオンラインショップなどに限定されるようです。
4製品の中では一番安価なモデルですね。その分タッチセンサーは搭載せずに物理ボタンになります。再生周波数が9Hz〜と超低音からの対応しているのはさすが低音強化モデルだと思います。
その他の新製品
BOSE
9月21日に有名オーディオブランドのBoseからも完全ワイヤレスイヤホンが発表されました。詳細についてはこちらからどうぞ。
スペック
ドライバーユニット | 不明 |
再生周波数 | 不明 |
対応コーデック | 不明 |
バッテリー駆動時間 | 最大5時間(ケース使用で15時間) |
重量 | 本体:14g/充電ケース:79g |
Bluetooth | 不明 |
ERATO
9月28日に音質の良さに定評のあるApollo7を販売しているERATOから低価格モデル「VERSE」が発表されました。詳細はこちら。
購入しましたのでレビュー記事も書きました。
スペック
ドライバーユニット | 独自開発グラフェンドライバー |
再生周波数 | 20Hz~20kHz |
対応コーデック | AAC、SBC |
バッテリー駆動時間 | 再生時:3時間/通話時:4時間(ケース使用で最長15時間) |
重量 | 本体:4.5g/充電ケース:49g |
Bluetooth | 4.2 |
NuForce
ハイエンドオーディオメーカーNuForceがクラウドファウンディングサイトで支援を求めていた「BE Free8」の出荷が10月中旬より始まります。価格も安く機能性豊富で音質も良さそうですので、海外レビュー等を参考に情報をまとめました。
スペック
ドライバーユニット | メタルコーティングダイアフラム 6mmダイナミック型 |
再生周波数 | 20Hz~20kHz |
対応コーデック | AAC、SBC、aptX Low Latency |
バッテリー駆動時間 | 4時間(ケース使用で最長16時間) |
重量 | 本体:11g/充電ケース:44g |
Bluetooth | 4.1 |
JBL
JBLからも完全ワイヤレスイヤホンFREEの11月発売が発表されました。ERATO「VERSE」と同程度の価格の戦略的モデルとなります。
スペック
ドライバーユニット | 5.8mmダイナミック型ドライバー |
再生周波数 | 10Hz~20kHz |
対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | 最大4時間(ケース使用で24時間) |
重量 | 本体:15g/充電ケース:85g |
Bluetooth | 4.2 |
SAMSUNG
サムスンからも主にAndroidユーザー向けの製品が発表されました。メモリ内蔵で単体利用も可能なモデルです。
スペック
ドライバーユニット | 5.8pi Dynamic Driver |
再生周波数 | 20Hz~20kHz |
対応コーデック | Samsung Scalable Codec, SBC |
バッテリー駆動時間 | 単体利用6時間/ストリーミング利用5時間 |
重量 | 本体(左右):15g/充電ケース:50g |
Bluetooth | 4.2 |
まとめ
SONYのノイズキャンセリング機能、B&Oのデザインとジェスチャーの豊富さ、EARINの安定感、Philipsの低価格と低音と4製品とも個性的で魅力的な商品に仕上がっておりどれを購入するか未だに決めれていません。まだ発売予定の製品ということもありますし、完全ワイヤレスということで通信の安定面等も吟味しないといけませんので最終的には発売後ある程度情報が出揃った段階で実際に視聴して決めることになると思います。
また実際に購入をして実機レビューをしたいと思いますが、それまでは色々と情報収集をしてしばらくの間悩もうと考えています。
2018年注目の、価格帯別おすすめ完全ワイヤレスイヤホン最新版は下記記事にまとめています。
Anker Zolo Libertyをはじめとした、より低価格帯の高コスパモデル一覧はこちらをどうぞ。
他の完全ワイヤレスイヤホンもたくさん紹介していますので、よろしければの下記記事もどうぞ。
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